日本人の4割を悩ませる花粉症 今年は多め?? かしこく乗り切るコツ“鹿児島は5人に1人”

まもなく本格的な花粉シーズンです。日本人の4割が悩まされているとされる花粉症。個人差はありますが、花粉を一定の量を吸い込むと発症するといわれていて、油断はできません。今年の花粉の傾向や対策を取材しました。

今年も始まった花粉の季節。一般的にスギは2月から3月、ヒノキは3月から4月にかけて花粉が飛ぶとされています。目のかゆみ、くしゃみに鼻水…。花粉症の人にとって春先は憂うつな日々が続きます。

鹿児島県医師会の観測によると、8日朝も県内4つの地点すべてで、少ない量ながらスギ花粉が観測されています。

およそ10年に1度行われる鼻アレルギーの調査によると、スギなどが原因の花粉症の人は、全国で1998年は19.6%、2008年は29.8%と、およそ10%ずつ増加。2019年には42.5%と、全国で2.4人に1人が花粉症という計算になります。

都道府県別にみると東京や埼玉など首都圏が50%ほどであるのに対し、鹿児島は20.3%と、半数以下。理由としては、「都市部は大気汚染物質が多くアレルギー症状を悪化させやすいため」といわれています。
(参考:鼻アレルギーの全国疫学調査2019)

ただ、個人差はありますが、花粉を一定の量を吸い込むと発症するとされていて、今、症状が無い人も油断はできません。

(うしかい耳鼻咽喉科クリニック 牛飼雅人院長)「これまで症状がなかった人が今年から発症したというのはよくきく」

鹿児島市の耳鼻咽喉科・牛飼雅人先生です。

(牛飼雅人院長)「花粉を毎年吸うことで段階を経て、ある年から発症する。できれば花粉はあまり吸わないようにするのも発症を遅らせる・発症しない方法になると思う」

すでに症状がある人もそうでない人も花粉を吸わないことが大事ですが、今年の花粉の量はどうなるのでしょうか?

日本気象協会によると、スギやヒノキ花粉は、飛散が多かった去年からはおよそ50%に減る見込みです。ただ、平年と比べると「やや多い」予想。去年の夏の猛暑が花の芽の形成を促したとみられます。
やや多くなりそうな今年の花粉。やはり大事なのは基本的な対策です。

(牛飼雅人院長)「▼外出時のマスク眼鏡やゴーグルの使用。▼花粉が付着しやすいウールなどは避け、表面がツルツルした服で外出▼帰ったら玄関先で花粉を払う▼洗濯物は外に干さない▼窓をあけない▼家の中にいかに花粉を入れないかが大事」

基本的な対策のほか、グッズを使うのもひとつの手です。鹿児島市の量販店では、すでに花粉対策コーナーが展開されています。

(ハンズ鹿児島店 後藤友里香さん)「例年は2月後半から3月頭にかけて展開することが多いが、今年は少し早めの展開にしている」

例年通りのゴーグルや花粉の付着を抑えるスプレーのほか…

(ハンズ鹿児島店 後藤友里香さん)「今年は特に鼻に直接入れるタイプの鼻マスクが入ってきている。小さいが、真ん中がつながっていて、薄いフィルターが入っているので、ほこりや花粉をブロックしてくれる。柔らかい素材でできているので、呼吸にも特に支障はない」

今月下旬からピークをむかえる予想のスギ花粉。花粉は雨が降ると地面に落下し空気中を浮遊する数が抑えられますが、その後晴れると落ちていた花粉が巻き上げられ、通常よりも飛散が多くなるといわれています。

9日も県内は少ない量の花粉が飛ぶ予想のため、対策が必要になりそうです。