• かごしま未来図鑑
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南さつま市 民泊で地域活性を 黒江智史さん

きょうは、少子高齢化の中、急増する空き家を活用し、地域活性化につなげる「民泊」の取り組みをしている南さつま市の黒江智史さんです。

南さつま市加世田津貫の新田集落で民泊事業に取り組んでいる「wakula(ワクラ)」のオーナー黒江智史さん(33)です。

黒江さんは鹿児島市出身。宮崎の大学を卒業後、名古屋が本社の不動産関係の仕事につき、名古屋や東京などで働きました。

現在は、祖父母の自宅だった築およそ100年の古民家で、妻と長男悠仁くん(2)の3人で暮らしながら民泊を営んでいます。
幼いころ、祖父母の家に遊びに行き、田舎暮らしの良さに幼心に憧れを抱いていた黒江さん。不安はあったものの田舎暮らしを捨てきれず、仕事を辞めて、5年前、鹿児島に移り住みました。

(黒江智史さん)「こういう民泊があるよというのを聞いて…、自分たちも海外に旅行に行くことが好きで、人と会って話をしたいということもあり、民泊を始めました」
(妻・美夏さん)「信号待ちをしている時に見知らぬ人がいい天気だね~とか話しかけてくださったりして、地元(埼玉)だと絶対にありえないので、素敵な所だなぁと思って、すごく好きになりました」

そして、去年6月に、空き家になっていた祖父母の古民家で本格的に民泊を始めました。祖父母も両親も古民家に住むことをとても喜んだといいます。
母屋と併設された築50年あまりの倉庫をほぼ手を加えることなく、客室として提供しています。

(黒江智史さん)「木がむき出しになっているので、それはログハウスに泊まったみたいだとか、自然が感じられていいねと言ってもらっています」


現在、日本を訪れる外国人の中で、日本の古民家に宿泊し、観光地以外の日本文化を知ることが注目されています。世界的に有名なファッション雑誌「ヴォーグ」の台湾版で、黒江さんの古民家も取り上げられました。
最近では、ヨーロッパやアジアなどから泊り客が訪れていて、この日は、九州各地を巡る旅をしているオーストラリア人の家族4人が宿泊していました。

しかし、法律で民泊は年間の営業日数が180日までの制限があることや、食事の提供には別に許可が必要となることから、宿泊客に調理方法を教えながら、それぞれ食事をさせているのが現状で十分なおもてなしができていないと話します。

黒江さんの新田集落も含む、南さつま市加世田地区では2014年度の数字で、空き家が1585戸あり、黒江さんの活動を見つめる地域の人たちは、まちおこしの一歩として歓迎しています。

(新田自治会川床健三会長)「十五夜に外国の人たちが我々の公民館に来て、綱引きをしたり酒を飲んだり和気あいあいとやっております。空き家が多いから入っていただくと見回りも少なくなって良いのではないかと思っています」

(黒江智史さん)「田舎に暮らしているといつも限られた集落内の人とかとしか話す機会がないんです。いろんな所を旅してまわってくる人たちと話ができるので、ここに留まっていても、外の様子を知れるということがとても楽しいです」

家族とともに、海外から来る人々との日々の出会いを楽しみながら、黒江さんの活動は続きます。