鹿児島での新型コロナウイルス感染再拡大の要因とみられているのが、感染力がより強いとされるオミクロン株の一種「BA.2」です。専門家は、置き換わりが進めば、第6波でオミクロン株に感染した人でも再び感染する可能性は否定できないとして警戒を呼びかけます。
(西順一郎教授)「オミクロン株は感染力が強くなっていて、それよりさらに感染力が強まったのが最大の特徴」
鹿児島大学大学院の西順一郎教授は、「BA.2」はオミクロン株と突起状のたんぱく質の形が一部異なり、感染力が1.4倍になるといいます。県内では先々週に初確認が発表され、先週時点ではゲノム解析をした46例のうち、およそ4割にあたる18例がBA.2でした。
西教授は、BA.2への置き換わりが進めば、第6波で感染した人も再び感染する可能性が少なからずあると言います。
(西教授)「BA.1(従来のオミクロン株)に感染していても症状が強くなかった人は、免疫が十分ではない可能性もある。特に無症状だった人は抗体が上がっていない人もいるので、そういうケースは新たにBA.2に感染すると思う」
今回の再拡大では、移動や人との接触機会も多い20代の感染も増えているものの、依然、家庭内感染とみられる子どもの感染も多く、20代以下が感染の半数以上を占めています。
西教授は、これまでの感染の有無を問わず、マスク着用や換気などの対策に力を入れてほしいと話します。
(西教授)「春の歓送迎会シーズンだが、人数を抑えることが大事。かかった人もワクチンを打った人も、油断をしないで対策を続けることが大事」