鹿児島県内1例目のクラスター以来、感染症対策に努めてきた天文館。4連休などで人出も回復傾向にあった中、今回、再びクラスターが発生。天文館の関係者からは落胆と不安の声が聞かれます。
(記者レポート)「天文館の文化通りです。市の会見の影響か、人通りはまばらです」
22日夜の鹿児島市天文館の文化通りです。4連休最終日でしたが人通りは非常に少なく、クラスターの発表を受けて臨時休業を決めた店もあり、シャッターを下ろした店が目立ちました。
飲食店事業者らが加盟する、天文館文化通り会の中原寛会長は22日の市の発表を受け、自身が文化通り近辺で経営する居酒屋2店舗の臨時休業を決めました。
(天文館文化通り会 中原寛会長)「少しずつ景気が戻って来たのに。給料も払わないといけないし、従業員にも子どもがいる。また感染者が増えるようなら、休業せざるを得ない」
今年7月の県内1例目のクラスター発生以降、天文館全体で取り組んできた感染症対策や「GoToトラベル」などの振興策で、県外からの観光客も徐々に戻り、夜の人出も回復傾向にありました。まさにこれから、という中での再びのクラスター発生に落胆の色を隠せません。
(天文館文化通り会 中原寛会長)「(この4連休で)7~8割ほど客足が回復していた。2件目のクラスターが出ないよう声をかけあって注意していた。残念、はがゆい思い。二度とこのようなことが起こらないようにしたい」
6例目のクラスター発表から一夜明け、天文館の利用者の反応はさまざまです。
(茨城から出張)「店とかも行かずに自粛していたが、最近はもう慣れた。店側も消毒したり、熱を測ったりしている。そこは安全かな」
(鹿児島市民)「天文館から離れた場所に買い物に行く」
天文館で寿司店を経営する西頭直樹さんは、動揺を隠せません。
(すし輝 西頭直樹オーナー)「厳しいと思った」
客席には仕切り板を設置。来店客には、住所や連絡先を記入してもらうよう協力を呼びかけていますが、県外客を中心に4割は記入しないといい、対策の難しさを感じています。
(すし輝 西頭直樹オーナー)「食事に来たのに、名前を書きたくない人もいる」
先の見えない状況に、不安は尽きません。
(すし輝 西頭直樹オーナー)「天文館で感染者が確認されたら“天文館には行くな”と言われてしまう。これから先がどうなるのか不安」