100人のメッセージ

#79 副島 博 さん

徳之島物産株式会社代表取締役の副島博さんにお話を伺います。

この夏、徳之島が世界自然遺産に登録されましたが、島の皆さんの様子はいかがでしょうか。

ちょっと入り込み客が増加になるのかなと皆さん期待してたんですけど、逆に減少しました。

コロナでなかなかまだというところですね。

そうですね。ただ最近収束したのもあるし、少し増えてきていますね。

そうですか。また日常が取り戻すことができたらいいですね。副島さん、ご出身が徳之島なんですか。

はい、そうです。名古屋で1回就職してます。


そうですか。それでまた島に戻ってこられて。もともと島に戻ってきたいなという思いはあったんですか。

いやなかったですね。うちのお父さんにだまされまして。

お父さまは戻ってきてほしいという強い思いがあったんだと思いますが。

そうだと思います、はい。

戻ってこられてから今に至るまではどのように。

一旦帰ってきて、もともと整備工だったんです、車の。それで整備会社に入りまして、そこから文具屋さん関係のところに行きまして、そのときにパソコンだとか、プリンターだとかの修理をやってまして、一応基礎研修も受けまして、スキルをちょっと上げて、みたいな感じですね。それで会社も2、3件、行ったんですけど、ちょうどバブルから悪くなった時期だったので皆さん倒産しまして結局、最終的に自分でやる形になったということです。

なるほど。徳之島の皆さんの何かそういったプリンターの修理であったり、ちょっと困ったことがあったら修理しますよというような。

そうですね。その当時だと鹿児島からきて、結局、飛行機運賃から修理代を持っていかれて結構大変だったので、島の方で直していけたらいいなという思いがあって、それで会社を立ち上げたという感じですね。

そこから徳之島物産株式会社というのは、いわゆる徳之島の物産、特産品などを販売している会社ですよね。ちょっとジャンル違うんじゃないかなと思ったんですが。

はい。前回、徳之島観光連盟の会長もしてまして、港の売店が閉まっていて開いてなかったもんですから売店をやってましたら、ほとんど島のお土産って本土で作ったもので、パッケージだけ変えて販売されてたんですよ。お菓子類はですね。クッキーとか菓子類はそうだったんで、これはいかんなということで製造会社を作ったんですね。加工センターを作って、やっぱり島のものを、原料を使って作りたいという思いで菓子製造業をやってます。

徳之島のものを徳之島で作って販売したいという思いがあったわけですね。その徳之島物産では代表的なお菓子といいますと。

今はクッキーですかね。クッキーを5種類ぐらい作ってます。

私、先日徳之島に行ったときに空港でクッキーを買って帰ったんですが、それが「ざくざくじーまめ」というクッキーだったんですけども。

私のところのクッキーですね。

そうでしたか。それはまたご縁がありました。あの黒糖の香りがとっても豊かなクッキーでした。

はい、島の純黒糖を使ってます。島内で製造してる方がいまして、キビを昔ながらに絞ってるので純黒糖なんです。なのでちょっとコクがあるのかな。

そうでした。とても黒糖を味わう、本当にザクザクして、名前の通りでした。徳之島のものでお菓子を作りたいという思いというのは、この黒糖を使ったものであったり、またほかにも「たんかんクッキー」などもありますが。

たんかんはジュースも使えますけども、皮ですね。皮を捨ててたんで、それをピールにしてそれをまた練りこんでます。そうすると、香りが良くなってっていうのがあってですね、たんかんは結構徳之島、作ってますので。

今後、そういうアイディアを生かせばまたいろんなお菓子が作れそうですね。

そうですね。食材で島で廃棄されてるのは結構ありますので、いろいろやっていきたいなと思ってまして。今、島でもジャガイモやらもあるんですけども、青果品以外はもう全部捨ててるんで、それを何とかしたいなって今思っています。

できるだけその廃棄されるものを減らしていきたいと。

そうですね、徳之島町さんはSDGs やってますね。なのでそれも兼ねてというのもありますけども、もったいないんですよね。

今後の夢や目標も、膨らんでるんじゃないでしょうか。

そうですね。落ち着いて客も増えてくれば、結構ほかのところの商品も、例えばパパイヤの漬物だとか、ほかの島の独特な食材を使って商品が出てくると思うんですけどね。

徳之島ならではのお菓子で、またその徳之島に訪れたいなあと思う方がどんどん増えていくといいですね。

そうですね、リピーターさんだとかできれば嬉しいんですけど。

この令和の時代を生きていく上で豊かさというのはどのようなことだと感じていらっしゃいますか。

みんながですね。心身ともに健康で長生きするとかですね。島時間ですので、のんびりできてることかな。それとあとは豊かさといえば自分のことばっかり考えないで周りの人とか、友達・家族考えて何かこう手伝えることがあったらそれあげれるってことが何か豊かさじゃないのかなと思いますけど。

いいですね。本当にその周りの人に優しくすると、またそれが自分に返ってくるということもありますしね。


(副島さん)もうそれしかないですね。島はやっぱり近くにいますんで、はい、友達同士とか。それをこう手伝ってあげるってことが、何かコミュニケーション作れるのかなとは思いますけど。

まさにこの結いの精神というところなんでしょうね。


そうですね。はい。

副島さんのお好きな奄美の場所、おすすめの過ごし方、教えてください。

徳之島って長寿子宝の島なんですね。空港は子宝空港ですよね。伊仙町にあるんですけど、ギネスブックで世界長寿で2012年までに120才ですかね、泉重千代さんもいますし、もう1人いるんですよね、かまとばあさん。

本郷かまとさんですね。

はい、だいたい同じところなんですけども、そこのところへ行けば泉重千代さんの銅像と住居跡が見れます。そこに行かれたらどうかなとは思います。それと後は子宝ですので、子宝神社、喜念権現っていうのが伊仙町にあるんですけども、子供ができない人とかは結構きてまして、そこへ行ってお参りして子供ができたとか、島の人も行きますけど、本土の人で来て僕の知り合いですけども7年もできなくて、そこ来てできたって人もいますんで、そういう方にはいいんじゃないかなあと思います。

もう本当にご利益スポット、パワースポットというところがたくさんあるんですね。

はい。そうですね。後は時間の過ごし方。普段、仕事終ったらら友達ですね、ちょっと居酒屋で会話しながらちょっと一杯するっていうのがいい感じなのかなとは思ってますけど。


そうですね。そこからまたいろんなアイディアが生み出されたりとか、今後に繋がるヒントが出てきたりとか、本当に豊かな時間ですよね。

そうなんですね。

またこれからも益々徳之島を盛り上げていってください。

はい、頑張ります。

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自然の叡智あふれる島々には、人生観や価値観などを見つめなおし、新しい令和の時代を こころ豊かに生きていくヒントがあります。

MBCでは、テレビ開局60年の今年、「やくしまじかん・あまみじかん100人のメッセージ」プロジェクトに取り組みます。

奄美・屋久島をこよなく愛する島内外の人々100人に、島への思いを語っていただき、そのメッセージを県外、世界に発信します。

『やくしまじかん・あまみじかん100人のメッセージ』は、MBCテレビ『MBCニューズナウ』(月~金曜・午後6時15分~55分放送)で放送中です。

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