Q:今回は合同会社TSUMUGU代表社員の前田勇治さんにお話を伺います。会社はどちらにあるんでしょうか?
前田さん:沖永良部島の和泊町にあります。
Q:前田さんは沖永良部島のご出身でしょうか?
前田さん:そうです。高校までは島にいて、その後、大阪に出て6年間、バーテンダーの勉強をして、島に帰ってきました。
帰ってきですぐに「サロンバーエスポワール」を開業しました。6年前です。島の物産の開発や製造に取り組むようになって、「島の恵工房沖永良部」という製造部門を開業しました。去年10月から、お土産屋さんを開業して今に至っています。
Q:島を離れる前、高校までの沖永良部島に対する思いと、帰ってこられてからの島の見方っていうのは変わりましたか?
前田さん:やっぱり、ずっと住んでいるとかわからない部分というのはたくさんあります。見慣れている海ですとか風景なんか、高校まではいつでも見られるような状態でしたけど、6年離れて帰ってくると、すごい新鮮味があるというか、魅力が違いますね。
Q:バーテンダーから島の物産開発製造に取り組まれたきっかけというのは、どんなところからだったんですか?
前田さん:元々はエスポワールのお店の方で、沖永良部の特産品であるジャガイモのポタージュを出していました。それを商品化しようという話が出てきまして。その際に和泊町の方で、特産品の開発の補助事業というのがあって、それを使って商品化しました。それがスタートです。そこから商品をいろいろ出していって、今に至るような感じになりますね。
いまは30品目ぐらい商品があります。ジャガイモをマッシュにして、生地に練りこんでかりんとうだとか、ジャガイモだけじゃなくて、キクラゲを使ったふりかけですとか、幅広く。
今まで加工の方まで目を向けてなかったというのもあって、そちらの方を重点的に取り組んでいければ、もっと幅が広がるんじゃないかなと思っています。今、直近で取り組んでるのは麺ですね。乾麺、ジャガイモのうどん、うどんなんです。また、島のマンゴーですとかローゼルって言ってハイビスカスの一種があるんですけど、そういうのを使って、地元の高校生とコラボしてゼリーを作っています。商品作るのが楽しくて、いろいろ作っているところです。
Q:今後の夢や目標ありましたら教えてください。
前田さん:島の恵みで笑顔を作るというのと、人を紡ぎ素材を紡ぎ酒を紡ぐというのを会社の理念として持っています。
手に取っていただいて、食べていただいて、工芸品とかでしたら身に付けていただいたりですとか、飾っていただいたりとかして、直接、私達の衣食住に繋がっていく物産というものが、島のPRに直結すると考えています。物産で沖永良部島を世界にPRしていけたらなと考えています。
Q:この時代を生きる上で、豊かさとはどのようなことだと思ってらっしゃいますか。
前田さん:僕自身もいつも自分に問いかけていることなんですけど。面白い時間をたくさん過ごすことと、それをいろんなたくさんの方々と共感することですね。お金とか物理的な成功とかじゃなくて、幸せの経験値っていうんですかね。たくさんの人たちと一緒に進んでいくことが人の豊かさじゃないのかなと僕は考えています。
バーに立つときはやっぱりお客様とお話したりですとか、実際お酒を作ったりする時間がとても楽しいですし。「島の恵み工房」の仕事に携わるときは、いろんなアイディアをたくさんの方からいただいたりとか、自分で考えたりとか、その商品を新たに商品作っていくことも楽しいですし。お土産屋さんの方に立っているときは、お客さんが来ていただいて島の商品を取って手に取っていただいて、購入していただくのが楽しいですし。生きていて楽しいです、今。
Q:前田さんがお好きな奄美の場所、おすすめの過ごし方教えてください。
前田さん:仕事に行き詰まったりとか、ちょっと疲れたりしたときは、お店の近くに漁港があるんですけど、そこでボーッとするのが癒しというか。そこにフラッと歩いていって、そこでちょっとボーッとするのが好きで、漁船のある光景ですとか、波の音ですとか、海の潮の香りとかですね。帰りがけに見ていたりすると癒されます。ほんとちょっとした時間なんですけど、その時間がすごい大切かなと自分の中では思っています。
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