鹿児島が5年ぶりの総合優勝 県下一周駅伝

(錦江湾沿いに南大隅町から鹿児島市内に戻る最終日も、順位が目まぐるしく変わる展開に)

県内12地区のランナーが5日間に渡ってタスキをつなぐ県下一周駅伝は2月23日が最終日。
53区間、583.7キロにわたってタスキを繋いだ総合優勝争いは、姶良と鹿児島とで最後日までもつれました。

最終日(2月23日)は11区間113.4キロで、南大隅町から錦江湾沿いを走り、霧島市、姶良市などを経由して鹿児島市・鹿児島市役所前を目指します。前日・4日目までの総合順位では、去年4連覇を逃して雪辱を誓う姶良が1位。それを、5年ぶりの優勝を狙う鹿児島が11秒差で追う展開で、最後まで目が離せない総合優勝争いの展開となりました。

レース序盤は、去年暮れの全国高校駅伝・都大路に出場した出水中央高校の選手らを擁する出水が抜け出しますが、鹿児島や川薩が徐々に追い上げます。

そんな中、今大会に特別な思いで臨んでいたのが、川辺チームです。
長年、選手や監督として貢献し「ミスター駅伝」とも呼ばれた春松千秋さんが去年、闘病生活の末、63歳で亡くなりました。

(春松さんの現役時代の走り)

川辺チームは、伴走車に春松さんの遺影を飾って5日間のレースに臨んできました。
霧島市の福山でタスキを待っていた中木原毅尚選手(40)は高校時代から春松さんに長年指導を受けていて、春松さんへの思いを胸に走りました。
「今年は春松さんがいないことで寂しいが、いい結果が報告できるよう、一つでも上に順位を上げられるように頑張りたい。後ろから見てもらっている思いで走りたい。」と話していました。

レースは終盤、出水と鹿児島がトップを争う目まぐるしい展開になりますが、10区で鹿児島の柴田が抜け出し徐々にリードを広げます。さらに、2年ぶりの優勝を狙う姶良は、逆転されたあと鹿児島との差が広がり、苦しい展開に。
結局、鹿児島チームが最終日も日間優勝を果たし、5日間総合タイムでも姶良を逆転して5年ぶりの総合優勝を果たしました。

(最終日の日間優勝で総合優勝を飾った鹿児島チーム)

【総合順位】
優勝 鹿児島
2位 姶良
3位 出水(Bクラス優勝)
4位 川薩
5位 川辺
6位 日置
7位 肝属
8位 指宿(Cクラス優勝)
9位 大島
10位 曽於
11位 伊佐(最下位脱出)
12位 熊毛

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