出水中央が初の都大路へ! 神村学園は6連覇 県高校駅伝

(7区間42.195kmで争われた男子には27チームが出場)

毎年、暮れの京都を舞台に行われる全国高校駅伝。高校生長距離ランナーの憧れ、通称「都大路」への出場権をかけた鹿児島県予選が11月2日に指宿市で行われ、男子は、出水中央が圧巻の走りで初優勝を果たしました。

7区間・42.195キロで争われた男子には27校が出場。
鹿児島県大会3連覇をねらう鹿児島実業と、3年ぶりの優勝を目指す鹿児島城西、それに、今年2月の県新人駅伝で初優勝を果たし、トラックシーズンでも存在感を示した出水中央の「三つどもえ」の戦いに注目が集まりました。

(1区は集団からの振り落としがレースのカギとなった)

午後0時20分、11月とは思えない日差しと例年以上の強風の中でレースがスタート。
各校のエースが集う1区(10km)では、終盤、出水中央3年の石丸と鹿児島実業3年の平八重がトップ争いを繰り広げると、中継所手前で出水中央の石丸がラストスパート。

(各校のエースが集う1区を任された3年生同士の意地のぶつかり合い 出水中央・石丸vs鹿実・平八重)

最後は2位の鹿実と4秒差で、初優勝を狙う出水中央がトップでたすきをつなぎます。

(第1中継所:ラストスパート勝負で勝った出水中央3年の石丸が区間賞を獲得)

2区では1年生が活躍し、上位争いが絞り込まれます。
出水中央の松下が、初めての大会ながらリズムよい走りでペースを刻み、後続を突き放しにかかります。

(2区:出水中央1年の松下が区間新記録の走りでチームのリードを広げる)

また、鹿児島城西の立迫もチームを4位から2位に押し上げ、ともに1年生が区間新記録の走りをみせます。

(第2中継所:鹿児島城西1年の立迫(右)が区間新記録の走りでチームを4位から2位に押し上げる)

第2中継所の時点で、1位・出水中央と2位・鹿児島城西の差は23秒。
チームの狙い通り、序盤でリードを奪った出水中央は、3区の石岡、4区の玉目で独走状態を築き、第4中継所の時点で2位・鹿児島実業との差が1分以上に広がります。
このとき後方では、鹿実と城西が激しい2位争いを繰り広げていました。

第6中継所で待つのは出水中央3年・アンカーの東キャプテン。最後の大会にかける東も、チームメイトが築いたリードを守り切り、出水中央が1度もトップを譲ることなく2時間6分13秒でフィニッシュ。2位以下に2分近くの差をつけ、完全優勝で鹿児島県高校駅伝初優勝を果たしました。

(出水中央3年の東キャプテンがトップでフィニッシュテープを切りガッツポーズ!)

レース後、アンカーを務めた3年の東叶夢キャプテンは「レースは7人でタスキを繋ぎましたが、部員26人の思いを感じたタスキでした。鹿児島城西や鹿児島実業さんの気持ちも受け止め、鹿児島県代表として恥ずかしくない走りを都大路でしたいです。」と全国大会への思いを語りました。
なお出水中央高校は、創部16年目での悲願の初優勝となりました。

激しい2位争いを制したのは鹿児島城西、3位は鹿児島実業でした。

【男子結果】
優勝 出水中央(初) 2時間06分13秒
2位 鹿児島城西   2時間08分06秒
3位 鹿児島実業   2時間08分17秒
※3位までは11月20日に佐賀県で行われる九州大会に出場

 

一方の女子は、5区間・21.0975キロで争われ、例年より少ない13校が出場。
去年の都大路で準優勝と悔しい思いをした神村学園は、1区で出走唯一の3年生・キャプテンの久保がリードを作ると、2区のケニア人留学生・カロラインが区間新記録の走りを見せるなど、2区以降の1・2年生も含め、全員が区間賞の走りを見せ、一度もトップを譲ることなく1時間7分50秒でフィニッシュ。6年連続28回目の優勝で、都大路への切符を手にしました。

(トップでフィニッシュテープを切った神村学園2年の上野)

優勝のテープを切った神村学園2年の上野優月選手は「去年の都大路で悔しい思いをした久保先輩や、卒業した先輩の思いを今年の全国大会で晴らすために、これからも皆で努力を重ねて、大舞台で活躍できるように頑張って行きたいです。」と笑顔で話しました。

2位には最終区で3位入賞争いを繰り広げられるなか順位を上げた鳳凰が、3位には学校史上初の入賞となった鹿児島が入りました。

【女子結果】
優勝 神村学園    1時間07分50秒
2位 鳳凰      1時間12分08秒
3位 鹿児島     1時間12分15秒
※3位までは11月20日に佐賀県で行われる九州大会に出場

(初優勝を果たした出水中央高校のメンバー)

出水中央と神村学園は、12月26日に京都で行われる全国高校駅伝に出場します。

(6連覇の神村学園は9人で都大路に挑む)

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