大島高校が奄美勢で初優勝! 高校野球・秋の鹿児島県大会
秋の九州高校野球鹿児島県大会は10月13日に鹿児島市の平和リース球場で決勝が行われ、大島高校が延長戦の末、鹿児島城西を破り、奄美勢として初めて県大会で優勝しました。
来年春のセンバツ高校野球大会につながる九州大会出場を決めたチーム同士で、22年ぶりの秋の県大会優勝を目指す鹿児島城西と、初優勝を目指す大島の決勝戦。試合は初回から動きます。
1回表、鹿児島城西は1アウト2塁の場面で3番・1年生の池野のレフト前タイムリーヒットで先制します。
その後も城西は3・4・5回と、チャンスを確実に「1点」につなげ、3回に反撃を許したものの4対1と3点リードで前半戦を終えます。
投げては、城西先発の津波が大島打線をヒット3本に押さえ、このまま逃げ切るかに思われましたが、7回ウラ。大島は2アウトから青木・直江・有馬・大野が4連打で3点を奪い4対4の同点に、試合を振り出しに戻します。
このあと試合は両先発投手、城西の津波と大島の大野が、球数が増える中でも好投を続け、延長戦に突入します。
大会規定により、延長13回からは、ノーアウト2・1塁の形からスタートする「タイブレーク方式」となりました。
そして13回ウラ、この回の先頭の打席には、ここまで当たりが無かった大島の4番の西田。マウンド上は、2球だけマウンドを譲り、再び登板していた城西エースの津波。
これぞ「エース対4番」…津波の170球目を西田がフルスイング。
タイブレークにより2塁にいた大野が、詰まった当たりと外野の守備位置をよく判断し好走。ホームにヘッドスライディングで飛び込み5対4のサヨナラ勝ち。大島高校が奄美勢として初めて、県大会での優勝を果たしました。
試合後、サヨナラのタイムリーヒットを放った大島高校2年の西田心太朗選手は
「厳しい試合が続いてきつかったが、島の人たちの支えがあって優勝できたと伝えたい。」と。
また、207球の熱投を見せた大島高校2年・先発の大野稼頭央投手は「優勝してから島に帰りたいとチーム全体で思っていて、しっかり勝ち切れてよかった。1点を取る姿勢をチーム全体で示せたことが、九州大会や自分の自信につながると思うので、そこを自信に持って頑張りたい」とセンバツ大会につながる九州大会への思いも語りました。
大島高校と鹿児島城西高校の両校は、11月6日に鹿児島で開幕する「九州大会」に出場し、来年春のセンバツ大会を目指します。