ムードメーカーの一言に、ドキッ! 「熱況!ユナイテッド」取材コラム(2)

鹿児島ユナイテッドFCの「いま」を、お伝えしている「熱況!ユナイテッド」。
J2に昇格した2019シーズンは、取材担当アナウンサーの松木圭介が感じたことを、取材日記・コラムとして、ホームページ上でご紹介します。

(オンとオフの切り替えの魔術師!)

久しぶりに陽射しに温かさを感じた3月14日、霧島連山を臨む霧島市国分運動公園で行われたチーム練習に出掛けた。県内各地の天然芝の「練習場」を探すチームの姿も気になったが、一番気にしていたのは、選手たちの表情だ。
第3節で、J1復帰を目指すヴァンフォーレ甲府とホームで対戦し0対1、連敗となったユナイテッドFC。試合後に選手たちは「引きずらない」と口々にしてはいたが実際は?
いつも通りスタートした練習では落ち着いた表情だった、そんなとき。

「よっしッ!」

フィジカルトレーニングの1つの種目を終えた直後にMFの酒本憲幸選手が声を上げた。しかも、最近流行りの言葉で言えば「ドヤ顔」でだ。ペアを組んでいた谷口功選手が笑っている。

厳しく鍛えるなかで、一瞬、笑顔が生まれた。

トレーニング中、グラウンドのどこかで笑いが起きると、その中心にいることが多い酒本選手。
ちょっとした「動き」で、他の選手たちをリラックスさせたり、選手間の距離を縮めたりしているように感じる。そんな酒本選手に、意識しているのか?聞いてみた。

「僕は、明るく練習やってるほうが好きなんで。」

と、ニコニコしながら話す様子で十分に伝わってきた。
そんな酒本選手だからこそ話してくれるのでは?と思い、聞いてみた。

「攻撃陣としては、無得点に終わってた前節の試合、そして今週の練習を通してはどうですか?」

いつものように、一緒になって考えて下さったあとに。

「得点をする前が一番楽しいし、一番難しいところでもあるんで…。」

そのときの言葉の強さにドキッとした。
そして、酒本選手が続けた言葉に、チームの「これから」に大切なものを感じた。

次はアウェーで、FC岐阜との「姉妹県ダービー」。
チームを盛り上げ、一つにする酒本選手の活躍に期待だ。

気付けば、グラウンド奥の早咲きの桜の花が綺麗だった霧島市で。 松木圭介

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