今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介していきます。
郷中の組織は、年齢別に「稚児」、「二才」、「長老」に分けられます。
ここしばらく郷中の稚児の遊びの中でも「馬」にまつわるものをお伝えしてきましたが、今朝は、イノシシ、「猪狩り遊び」についてお話します。
猪狩りは、藩主が代わり次の代が決まった折に、「侍踊」と一緒に行われてきた、めでたい行事の一つでした。
鶴丸城下の吉野の原に御城下の、そして地方の麓の外城に住む武士を集め、磯山から猪・鹿を狩り出し、これを捕まえるという、すこぶる勇壮なものでした。
お稚児さんたちの「猪狩り遊び」は、その武士達の間で行われてきた「猪狩り」を真似たもの。
まず稚児の間で役割を決めます。
狩りの際、鳥や獣を追い出したり、他所へ逃げるのを防いだりする役目の勢子。
ほかに、犬、犬使い、猪、鹿、そして弓を射る射手。
それぞれの役を決めた後に、狩りが始まり、最後は逃げ回る獲物にトドメの刀を刺して終わり・・・。
子供の遊び・・・とは言っても、なんとも勇ましく、また微笑ましいものですね。
では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日ごわんそ!