薩摩の教え

郷中教育46

今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介していきます。

郷中の組織は、年齢別に「稚児ちご」、「二才にせ」、「長老おせんし」に分けられます。
ここしばらく郷中の稚児の遊びの中でも「馬」にまつわるものをお伝えしてきましたが、今朝は、イノシシ、「しし狩り遊び」についてお話します。

 

猪狩りは、藩主が代わり次の代が決まった折に、「侍踊さむらいおどり」と一緒に行われてきた、めでたい行事の一つでした。
鶴丸城下の吉野の原に御城ごじょう下の、そして地方の麓の外城とじょうに住む武士を集め、磯山いそやまから猪・鹿を狩り出し、これを捕まえるという、すこぶる勇壮なものでした。

 

お稚児さんたちの「しし狩り遊び」は、その武士達の間で行われてきた「猪狩り」を真似たもの。
まず稚児の間で役割を決めます。
狩りの際、鳥やけものを追い出したり、他所よそへ逃げるのを防いだりする役目の勢子せこ
ほかに、犬、犬使い、猪、鹿、そして弓を射る射手いて
それぞれの役を決めたのちに、狩りが始まり、最後は逃げ回る獲物にトドメの刀を刺して終わり・・・。
子供の遊び・・・とは言っても、なんとも勇ましく、また微笑ほほえましいものですね。

 

では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日めにっごわんそ!

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