薩摩の教え、先週から、西郷さんと徳の交わりを結び、「西郷南洲遺訓」を後世に残す作業を指揮した旧庄内藩中老・菅実秀の玄孫、菅秀二さんにお話を伺ってきましたが、今日が最終日です。
菅さんにとって、西郷さんはどんな存在かをお聞きしました。
(菅さん)「権力や謀略、あるいは金の力で世の中を圧倒してきた人たちとは本質的に違うのは確か。
南洲翁遺訓だけでなく、西郷さんのその当時の考えを、庄内の人たちは真摯に受け止めていて、語り継がれている部分もあるので、世の中には評論家や小説家や歴史家などいろんな説があるけれど、我々にしてみれば、そういったものよりもっと違った分野で、西郷さんが心の中に生きている。というか、身近なものとして生きている。なかなか西郷さんを客観的に見ることは我々にとって容易ではない。」
(岩崎)身近に感じるからこそお手本にもなるし、思いも込めて見てしまう…?
(菅さん)「お手本にもなるけれど、及ばないんですよね(笑)。。。
達することは出来ないとは思うんですが、そういった中で、私もここ2~3年ほど、講演等も頼まれたりする。そんな時に、間違えないで覚えておいてほしいと思うことは、遣韓論・征韓論の部分。
あくまでも西郷さんは遣韓論で、征韓については一言も言っていない。最低限度でもこれだけは申し上げている。西郷さんはああいう形の国家のあり方(一度閣議で決まったことが、暴利謀略で簡単にひっくり返るような)、そんな明治政府には自分は籍は置きたくない…ということで鹿児島に帰ったのだと。
人として絶対譲れない、西郷さんの正義感というか、徳の部分なのだと思う。」
明日からは、庄内南洲会理事長の水野貞吉さんにお話をお伺いします。