薩摩の教え

郷中教育26

今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介していきます。

以前もお話しましたが、郷中教育と一言でお伝えしても、その下には「方限ほうぎり」という組織が存在していたのです。方限ほうぎり」とは、「郷中の中の小さな区域」のことです。
例えば鶴丸城下と言っても、多くの方限ほうぎりがあり、上方限かみほうぎり下方限しもほうぎりとに分けられていました。

これらを分ける、線引きはどこにあったのか、ご存知でしょうか?
それは、薩摩藩主の居城、すなわち鶴丸城を中心にして、東と西に分かれていました。よって、東側を上方限かみほうぎり、西側を下方限しもほうぎりと呼びました。

 

東と西と言っても、見ただけでは分かりませんが、その線引きは、鶴丸城前のお堀が境となり、分かりやすかったようです。

 

上下両方限ほうぎりは、更に次のように多くの方限ほうぎりに分かれていました。

例えば、上方限かみほうぎりに属した組織は
岩﨑ゆわさき冷水ひやみず清水馬場しみずばば後迫うしとさこ城ヶ谷じょうがたに実方さねかた上ノ原うえんはら屯田とんだ韃靼堂たんだと」など15ヵ所が、
そして下方限しもほうぎりに属した組織は、
上ノ平うえんひら下ノ平したんひら・新照院・草牟田そんた高見馬場たかみばば上加治屋町うえんかじやまち下加治屋町したんかじやまち桶之口てのくち上之園うえんそん高麗町これまち」など18ヵ所ほどがありました。

この続きは、また明日。

 

では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日めにっごわんそ!

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