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児童減で4校統合 上手小学校で7人が最後の卒業式「地域が大好き」「ありがとう」 鹿児島・薩摩川内市

鹿児島県内ではこの春、児童数の減少などで閉校する小学校が多くあります。このうち、145年の歴史がある薩摩川内市の上手小学校で20日、最後の卒業式と閉校式がありました。

全校児童37人の上手小学校。この春、祁答院地域で統合される4つの小学校のひとつです。

1878年=明治11年の創立で、昭和30年代には400人を超える子どもたちが通っていましたが、児童数が減少し、今年度で145年の歴史にピリオドを打ちます。

最後の卒業式では6年生7人が、門出の日を迎えました。一人ひとり壇上に上がって両親や来場者に語りかけ、その後、卒業証書を受け取りました。

米丸寛之校長は「これからの長い人生で、楽しいこと悲しいこと、何があってもその先に可能性を見つけ、粘り強く生きてください」とエールを送りました。

「ただいまから薩摩川内市立上手小学校・閉校式を挙行いたします」

続く閉校式には、かつての卒業生でもある地域住民らおよそ250人が出席。校長が145年の歴史を紹介したあと、校旗が返納され、全員で校歌を斉唱しました。
校庭では記念碑のほか、郷土芸能「上手太鼓踊り」が披露されました。

(母・萩原泉さん)「とうとう(卒業の)日がやって来た。けっこう涙が出た」

(卒業生・萩原啓伍さん)「(大人になったら)お金を稼いで、地域とかの人たちに飲み物をあげる」

(5世代にわたり上手小を卒業 卒業生・下村奈緒さん)「最後の卒業生なんだなと思う」

(父・下村博さん)「ショックというか悲しい。受け入れるしかない」

(郷土芸能を披露した父・高橋耕さん)「あしたから静かになって、無くなったんだなと思うのかな」

(卒業生・高橋紗羽さん)「上手小学校は6年間通ってきたので、これからもありがとうと、心の中でいいたい」

上手小学校など4校が閉校する祁答院地域では、4月から新たに児童数およそ100人の祁答院小学校が開校します。