鹿児島市・まん延防止延長 要請応じない場合は店名公表も 飲食店は

塩田知事は9日の会見で、時短要請などに応じない鹿児島市の飲食店に対して、店名の公表や20万円以下の「過料」を科す方針を明らかにしました。「まん延防止」の延長で1か月以上時短要請が続き、打撃を受ける飲食店を取材しました。

(呑んでけ泥棒 斉藤浩店長)「ウイスキーは、3日くらいでなくなる。最初の時短要請の前に仕入れたものがまだ残ってる」

鹿児島市のこちらの居酒屋では、酒の提供なしでは売り上げが見込めず、先月20日から休業。12日の解除にあわせて営業を再開しようと、県の第三者認証を受けるなど準備を進めてきましたが、結局、今月末まで休業することを決めました。食材の仕入れがない分、家賃の支払いは県の協力金でしのいでいますが、心配なのは、アルバイトスタッフの生活です。

(呑んでけ泥棒 斉藤浩店長)「(アルバイトは)1か月給料がない状態でそっちの方が気になっている。これ以上延びるなら、何かやってもらうために出て来てもらうなどしないと、さすがにアルバイトさんも厳しいと」

塩田知事は9日、時短要請などに応じない飲食店が鹿児島市に65か所あったとして、このまま応じなければ、店名をホームページで公表する方針を打ち出しました。それでも応じない場合は20万円以下の「過料」を科すとしています。この厳しい姿勢に街の人からは…。

(鹿児島市 70代)「みんな我慢してやっているから、みんな一緒に守るところは守ったほうがいい」

(鹿児島市 30代)「開いているとお酒を飲みたい人や、外で食べたい人は入ってしまうと思うので。」

(日置市市 70代)「(過料を)科すからには、それだけの補償をしてあげないといけない」

一方、12日で「まん延防止」の対策強化地域から外れる霧島市の飲食店では、酒類の提供再開を歓迎する声が聞かれました。

(海鮮太郎 松下太葵社長)「まん防が解除されて、時短要請だったら、時間を守って営業をしようかと思っている。(Q.お酒の提供は違う?)かなり違うと思う」

一方、こちらのスナックは、時短要請が出されている間は休業を続けます。店では感染対策を徹底しているだけに、時短だけに頼らない対策を望んでいます。

(RaRa 徳満由美子さん)「時短ではなく人数制限をするとか、ワクチンを受けている客のみの入店がOKですよとか、緩和をしながらの営業再開ができるような対策をとってほしい」

繰り返される時短要請や酒類提供の停止、さらに今回の店名公表などの措置に、コロナに翻弄されている飲食業界では混乱が続いています。コロナ禍の長いトンネルを抜け出すためには、私たち一人ひとりの感染対策の徹底、自覚ある行動が求められています。