10/27(日)10:15~世界一の九州が始まる!「夢の技術で食文化を守れ!“鰻師”の挑戦」


「夢の技術で食文化を守れ!“鰻師”の挑戦」

10/27(日)10:15~10:30

番組概要

絶滅の危機にあるウナギ。打開策として注目されるのが、人の手でウナギに卵を生ませ育てる「完全養殖」。しかし、完全養殖のウナギは大量生産に成功した例がない。そこに2つの壁が立ちはだかっているからだ。

1つ目の壁は、人工ふ化してから5センチほどの稚魚に育てるまでの生存率が極端に低いこと。もう1つは、生き残った稚魚を出荷サイズまで育てるのが難しいことだ。
全国一の養殖ウナギの産地・鹿児島でこの壁を突破しようと動き出したのが、養殖業者・山田水産の加藤尚武さん(49)だ。

長年養殖に携わり、「鰻師(うなぎし)」と呼ばれるほどウナギのことを知り尽くす加藤さん。国の研究機関が育てた人工稚魚を提供してもらい、出荷できるサイズまで問題なく育てられるか調べる実験を、去年から始めた。水質や水温などの環境変化に弱い人工稚魚。加藤さんはこれまでの経験と勘を生かしながら実験に取り組み、その結果、天然の稚魚とほぼ同じ9割近い生存率を達成し、養殖に必要なノウハウもつかめるようになってきた。

「不可能」とも言われてきた完全養殖によるウナギの大量生産の夢に、一歩近づいた加藤さん。日本の食文化を守ろうと奮闘する姿を追った。