8月6日に開幕した高校野球「夏の甲子園」。9日に初戦に臨んだ鹿児島県代表の神村学園は、18安打10打点の猛攻で勝利。県勢4年ぶりとなる夏の1勝をあげました。
6回目の夏の挑戦となる神村学園の初戦の相手は、長身エース擁する立命館宇治。
台風6号の影響でアルプススタンドの応援は予定より400人近く少なくなるなか「人数が大きく減った分、しっかり音と声で応援したい」と話した吹奏楽部の串岡優来部長。甲子園にのびのびと響き渡る「神村サウンド」で選手たちを後押ししました。
試合は初回、2アウトから3番秋元が2ベースで出塁すると、続く2年生の4番・正林のセンターオーバーのタイムリーで神村学園が先制します。2点差として迎えた3回ウラ。先発・松永がデッドボールで初めてランナーを出すと、その後も制球に苦しみ1アウト満塁のピンチ。それでも、続くバッターをダブルプレーに打ち取ります。ピンチをしのいだ松永の母・雅子さんは「ドキドキです。いい守備に助けられている。引き続き力を合わせチームワークを出してほしい」と応援。
続く4回表。得点圏にランナーを置いた場面で、松永がこの日2本目となるタイムリー。さらに、闘志あふれるプレーでチームを引っ張ってきた闘将・今岡も甲子園初ヒットとなるタイムリー3ベースで続き4対0。このプレーでユニホームを泥だらけにした今岡。日も暮れ始めた6回には、バックスタンドへと飛び込む2ランホームラン。県勢15年ぶりとなる夏のホームランでリードを広げます。
投げては、松永が打たせて取るピッチングで9回途中2失点と好投。18安打10打点の猛攻を見せた神村学園。10対2で立命館宇治に勝利し県勢4年ぶりの夏1勝です。
試合後、今岡歩夢主将は「台風の影響でたくさんの人が甲子園に来れていないが、たくさんの人の思いがボールに乗ってくれてスタンドに入った。自分が打ったホームランではなく、たくさんの方々の力が乗ったホームラン」と話しました。
先発した松永優斗投手は「ピンチになったら周りが見えなくなってしまうが、バックを信じて腕を振って投げることができた。他にも黒木・松元・今村とピッチャーがいるので、県大会の準決勝・決勝と良いピッチングができなかったの分、次の試合も序盤から腕を振って序盤からどんどん攻めていいピッチングをしたい」と次へ御意気込みを語りました。
また、神村学園を率いる小田大介監督は「出来すぎかなと思うほど。ただ、バントなど決め切れなかった場面もあるのでもう少し決めたかった。決めるところをしっかり決めて、神村らしく泥くさく戦っていきたい」と話しました。
神村学園の次の試合は、大会9日目の第2試合(14日・月曜日予定)市和歌山と対戦します。