かごしま国体でいい成績をおさめようと、強化を進めている各競技団体。そんな中、ラグビー成年男子チームに元・日本代表選手が現役復帰することになり、その復帰戦に密着しました。
県代表チームの強化を見据え、北海道遠征をおこなったラグビー成年男子チーム。ラグビートップリーグ、次世代の日本代表、かごしま国体にも参加する各県代表など、レベルの高いチームが集う大会に参加し、今の力を知る絶好の機会を迎えました。
その県代表に参加したのが、桑水流裕策選手(37)。鹿児島工業高校出身の桑水流選手は福岡大学在籍時から7人制ラグビーの日本代表に選ばれ、2016年のリオ五輪では、チームの主将としてベスト4にも貢献。ところが、在籍チームの突然の廃部により2年前に現役を引退していました。
「鹿児島の7人制と言ったら桑水流。現役引退後も『かごしま国体に出るぞ』と気持ちを切らせないように声をかけていた」と話すのは、鹿児島県ラグビー協会の郷之原茂樹強化委員長。そんな周囲からの声掛けもあり、今回、かごしま国体に向け2年ぶりに現役復帰!高校生以来となる県代表ユニフォームに袖を通し、この日は1試合限定で出場。
岐阜県代表との試合。キックオフ直後、高いジャンプでマイボールにした桑水流選手。復帰戦でいきなり「らしさ」を見せます。ところがその後のプレーではシンビンとなり、2分間の退場に。それでも、退場から戻った最初のプレーで強烈なタックルをみせ、チームのトライに結びつけます。
桑水流選手は現役復帰戦で、リオ五輪以来のフル出場となりましたが、疲れているはずの後半に自ら走ってトライを奪うなど、鹿児島の勝利に貢献。強豪が揃ったこの大会で、チーム鹿児島は見事3位に入りました。
現役復帰戦となった桑水流選手は試合後「フル出場でしたね。延期になる前からかごしま国体に関わりたいと思っていて、プレーヤーとして少しでも力になればと思っています。いい成績が納められるように。まずはしっかり走り込みをしたいです。へとへとだったので」と充実感あふれる笑顔で話してくれました。
かごしま国体のラグビー競技<成年男子>は、10月9(月)・10日(火)、鹿児島市の県立サッカーラグビー場で行われます。