■総評 猪俣 凡児 先生
事前に投句していただいた兼題「味(あっ)」「最早(もへ)」「こそばい」、そして本日の席題「備え」、狂句味あふれる皆さんの句を聞かしてもらい、本当に楽しい時間が持てました。特に、特選句に輝いた爆笑さん、落椿さん、泰山さん、疾風さん…さすがと感心させられる素晴らしい句だったかなと思います。それから、準特とか佳作、あるいは入選された皆さん、入賞ほんとにおめでとうございました。
今回の大会には、93歳の方をはじめに県内各地、遠いところは神奈川県、お隣の宮崎県、熊本県、そういうところから99名の事前投句をいただきました。そしてまた本日は54名の皆さんが当会場に出向いていただきまして、いろんな素晴らしい句を聞いて笑ったりする楽しい時間が持てましたことを、非常にありがたく思っております。
ご存知のように、県内には「しぶがき」「さんぎし」「にがごい」会と大きな結社があるわけですよね。どの結社も鹿児島の文化である方言を用いて「さつま狂句」の普及につとめるべく、あるいは愛好家を掘り起こすために大会等を開催してもらっているわけですが、なかなか会員不足とか、あるいは狂句愛好家の減少ということで、ままならない状態が続いているわけです。
そういう中に、MBCが「電波で結ぶさつま狂句大会」あるいは毎週日曜日あさ10時~放送している「さつまお笑い劇場」、こういうような番組を通して、今日、橋口先生もお話があったように、鹿児島の方言これは絶滅危惧語と言っても過言ではないと思います。なくなっているような鹿児島弁、ま、そういうようなものをラジオとか放送を通して子や孫へ伝承し、あるいはあわせて「さつま狂句」の普及と、そしてこの狂句愛好家の掘り起こしに寄与してもらっているということは、非常に私共としてはありがたいことだなと感謝している次第であります。
おかげさまで、「さつま狂句学校」への投句者も、毎回新しい方が増えてきて、本当にありがたく思っているところてございます。
さて、斉藤茂太という精神科のドクターなんですが、「一笑一若一怒一老」という言葉を残しております。これはですね、ひとつ笑えば1歳ずつ若返っていく、ところが怒ると1歳ずつ老いていくという意味だそうです。私たちはおかげさまで「さつま狂句」という笑いの文芸を趣味としています。しかもこれは銭がかかりません。ま、そういうような中で、常に何事に対しても前向きで感動する心を持ち合わせて、そしてまだ今からの人生をおおいに楽しんでいければなと思うことです。
最後に、会場の皆さんとラジオをお聴きの皆さんに、毎週日曜日あさ10時~放送されます「さつまお笑い劇場」の中の「さつま狂句学校」への投句をお待ちしております。そして、来年も皆さんとまた、この会場でお会いできることを念じながら、4人の代表の挨拶とさせていただきます。本日は、まこて、あいがともさげもした。
■総合成績 発表
優勝、準優勝、3位の方には楯と賞状、「コープかごしま」から賞品が贈られます。4位から10位の方には賞品、席題・兼題それぞれの特選句・準特選句の方にも賞品が贈られます。
第10位 永井 手毬 さん
「鹿児島の黒酢ドリンク(アセロラ&ローズ)」
第9位 大脇 若けばっばん さん
「コープ国産素材 大麦若葉100%の青汁」
第8位 平澤 泰山 さん
「知覧茶・深むし茶セット」
第7位 上田 喜八郎 さん
「創作 生かるかん詰め合わせ」
第6位 疋田 花枝 さん
「揚立屋さつまあげ 定番人気ギフトセット」
第5位 大重 爆笑 さん
「ちりめん玉手箱」
第4位 櫨山 一球 さん
「高千穂牧場デザートセット」
第3位 前田 一天 さん
「産直黒豚バラエティセット」
準優勝 永谷 勝 さん
「鹿児島県産 うなぎ蒲焼き・白焼きセット」
優勝 中道 疾風 さん
「鹿児島黒牛ウデ・黒豚ロースセット」
みなさん、おめでとうございます!!
■優勝者インタビュー
中道 疾風さん、おめでとうございます! 今のお気持ちは?
「ありがとうございます。長くやってきた甲斐がありました。」
今回のてごたえは?
「自分でいいなと思った句は選ばれず、2、3日前に作った句がとられました。そういうもんですがよ。」
狂句を作るときに気をつけていることは?
「ふりがなを忘れないように…時々、私は忘れるんです。」
当日発表される席題、今日は「備え」でしたが…?
「辞書(電子辞書)を持ってきていて、備えをひいたら『用意する・準備する』という意味がわかり、勉強することができました。今年は選挙があり、選挙の句を2つ3つ考えてきましたが、ひとつも当たらなかったです。以前も、オリンピックの年はオリンピック、国体の年は国体とかだいたい作ってきましたが、今回ははずれました。」
来年は、選者となりますが、お気持ちは?
「しっかりやるように1年間頑張っていきますので、よろしくお願いします。」
南日本放送7階ホールで開催した「第79回MBC電波で結ぶさつま狂句大会」にご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
ラジオ特別番組をお聴きになり、また、このページをご覧になって「さつま狂句」に興味をもたれた方、ぜひ「さつま狂句の作り方」を参考になさってください。みなさまのご投句、心よりお待ちしています。
ハガキ 〒890-8570 MBCラジオ「さつまお笑い劇場・きつま狂句学校」係
メール kyouku@mbc.co.jp
なお大会の特別番組は、ラジコでお聴きいただけますので、ご利用ください。
https://radiko.jp/#!/ts/MBC/20241215190000