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日本の偉人「大伴部博麻」

毎月、日本の偉人を紹介しています。

今月は福岡県の生まれの 大伴部(おおともべの) 博(はか)麻(ま)です。

古代朝鮮に「百済」とか「高句麗」「新羅」などの国が入り乱れていた頃ですが、百済は、高句麗・新羅に対抗するために倭・つまり大和朝廷と長く親しくしており、日本に儒教や仏教を伝えました。

西暦で言うと660年、唐と新羅が手を組んで百済へ攻めて来て、残念ながらこの時百済は滅亡しました。

そして百済の復活を望んだ男「福信」がいました。

「福信」は、百済再興の軍を起します。そして、日本に人質として預けられていた百済の王子「豊璋(ほうしょう)」を戻して欲しい、加えて日本に援軍を要請しました。

日本の援軍は、次の年には2万7千の大軍を百済に帰国する豊璋と共に渡航させ、百済の残兵と日本軍は唐と新羅の連合軍と激闘を繰り返します。

663年、潮流と地形をよく判っていた唐軍は、白村江に陣を敷きました。

170艘に及ぶ日本の大遠征軍は、この海戦で大敗し、朝鮮半島からの撤退を余儀なくされました。
この時、多くの日本兵が捕虜となって、唐の長安に移送されたのですが「博麻」もその一人でした。

670年。博麻は長安で驚くべき情報を耳にします。それは、唐の大軍が日本侵略を計画しているというのです。

仲間と相談してこの情報を日本へ伝えようとしますが、捕虜の身では数か月に及ぶ旅費を工面することが出来ません。

そこで博麻は仲間の一人に言います。「自分を奴隷として売ってくれ。そのお金で日本に帰って欲しい」

この計画は実行され、その仲間は翌年の11月に苦労の末、帰国を果たし「唐には、日本侵攻の計画あり」を伝えることが出来ました。

博麻は、690年、無事に帰国することができました。

情報を聴いてから20年後のことでした。

「日本書紀」にこういう記述があるそうです。「唐に留学していた三人の僧と大伴部博麻が九州に帰還した」

そして、時の持統天皇は、博麻の帰国を大層喜んで、「朕(われ)、その朝(みかど)を尊び、国を愛(おも)い、己を売りて忠を顕(あらわ)すことを喜ぶ」として、沢山のご褒美をくださいました。

「国を愛(おも)い」この「おもい」には「愛」という文字が使われていて、「愛国」の文字が初めて日本に登場したのです。

「自分さえよければいい」というような風潮の現代に、改めて博麻に思いを致すことは大事ですね。

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