鹿児島県は11日、新型コロナウイルスのオミクロン株の変異株のうち、「ケルベロス」と呼ばれるBQ.1.1系統など新たに3つのタイプが県内で初めて確認されたと発表しました。
県によりますと、県内の新型コロナ感染者から新たに確認されたオミクロン株の変異株は、通称「ケルベロス」と呼ばれるBQ.1.1系統が1例、BN.1系統が1例XBC系統が1例の、合わせて3例です。
XBC系統は今月4日の時点で、国内での検出は確認されていなかったということです。
これら3つのタイプの変異株はそれぞれ、10月中旬から下旬にかけて陽性が判明した鹿児島医療圏の2人、姶良・伊佐医療圏の1人の男女合わせて3人から検出され、年代は20代が2人、60代1人でした。
また、通称「グリフォン」と呼ばれるXBB系統も鹿児島医療圏の50代女性から県内2例目が検出されたということです。それぞれの行動歴や感染経路などは分かっていません。
県は、感染予防策としてこれまでと同様に3つの密の回避、会話時のマスク着用など、対策を徹底するよう呼びかけています。
なお、県内では11日、新たな感染者が387人発表されました。先週の金曜日を205人上回りました。また、1人の死亡も発表されています。
感染症学が専門の鹿児島大学大学院・西順一郎教授は、県内で初めて確認された「ケルベロス」とも呼ばれるBQ.1.1は、「アメリカや東京で増加し、従来より感染力が強く、免疫を回避する性質があるが、病原性がそれほど強くなっているとの情報はないので今まで通りの感染対策を続けてほしい」としています。
ただ、「全国的に第8波に入りつつある」として、「基本的な感染対策に加え、子どもを中心にワクチン接種も検討してほしい」としています。