企画・特集

高田裕子さん

屋久島の森に心ひかれ大阪からIターンした高田裕子さんのメッセージです。

そのアトリエは屋久島の南、木立の中にあります。高田さんは10年ほど前に大阪から移住してきました。

「11年前に初めて旅行で来て、初めて屋久島の森に入って、雲水峡とか縄文杉とか、初めて入って」「それまで自分が絵を描いていく中で描きたい、表現したいと思っていたことが全部屋久島の森の中にはあるんじゃないかと思って」「言葉で説明するのは難しいんですけど、そういうものを絵で表現できたらいいなと思って、描くためにここに来たいと思いました」

高田さんのカンバスは、森そのもの・・・。木々の葉の一枚一枚、コケのひとつひとつを丁寧に描いていきます。作品のテーマのひとつが水と光です。

「水の上に成り立ってる島のような、水があるからこそこんなに厳しい状況でこんなに豊かな森が育つっていう、象徴みたいなもので」「光は、屋久島の森の中で受ける光ってすごく私にとっては祝福みたいな感じがして」「屋久島の森って深いので、普通の他の場所の森とかよりも暗くて、屋久杉みたいなおっきい存在がいっぱいいるから梢も高くて、木漏れ日みたいな、なんかこぼれ落ちてくるみたいにして降り注いだり、きらきら光の粒みたいに見えたりして、それ同じことなんですけどすごく貴重なものに感じるというか。何ですかね。闇が深いからきっと光が輝いて見えるというか」

「Q:今この画面左側の、これはまたちょっと違って存在感のある屋久杉だと思うんですけど、これはどういう絵なんでしょうか?A:この絵は釈迦杉っていう屋久杉がすごく好きで」

「Q:釈迦杉は根元というか下のほうに水があって、A:そうなんですよ。珍しいですよね。」

「Q:森自体あそこは小花山から天文の森に通じる素敵な森が続く中での途中に立ってる杉ですよね。A:やっぱり屋久杉は、釈迦杉を含めてですけど、すごく美しいですよね。美しいっていうか生きてる時間の長さがほんとにそのまま形になってるみたいな感じがして、もう自分にとってはすごく神々しいような存在というか、時間そのものみたいな感じで。時間って言う言葉と生きるっていう言葉が自分の中ではかなり同義で」「木はこの作品もですけど、生きるっていうことを描きたい。生きるっていうのを描くのにほんとに屋久杉は自分にとってはすごく魅力的な大先輩というか、生き続けてる」

「屋久島の森はこのまま残っていて欲しいですね。きっと森にとっては私が思う未来っていうのはそんなに未来じゃないかも知れないけど、今この森があることはすごいことだと思うので、未来の人が屋久島に入って何か色んなものを感じられるような森があったらいいなと思います」

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