企画・特集

高城千昭さん

TBSのドキュメンタリー番組「世界遺産」で、番組立ち上げ当初からディレクター、そしてプロデューサーとして関わってきた高城千昭さんです。

「僕、最近世界遺産というものは、窓じゃないかと思っているんですよ」

高城千昭さんは、20年余り、取材で多くの世界遺産を旅してきました。

世界遺産は「窓」だと感じています。

「世界遺産という窓、屋久島という窓を、開くと見えてくるものがある。
例えば窓を開けばそこに歴史がるとか、窓を開けば地球があるとか、窓を開けば命があるとか、そういう何か窓じゃないかと思うので、世界遺産、屋久島の窓を開くことによって僕たちは、違う場所に行くことができるのではないか」

高城さんにとって屋久島を感じる「窓」が3つあります。

「一つが白骨樹なんですね、そしてもう一つがトーフ岩、そしてもう一つが、トンゴの滝」
「標高の高い木立の中にスッと何か白い形で立っていてそれが屋久島の
厳しい時に何か台風で暴風が吹き上げられるようなそういう自然をまるごと背負って生きてきたのかなという」「すごくやっぱり白骨樹というのは象徴的だなと思うのが一つ、
トーフ岩はやはり屋久島全体が一つのいわゆる巨大な1枚の花こう岩の塊だ、そこからちぎれちゃって、ぽつんと生まれたというのがすごくこれもシンボリックに感じられますし、
トンゴの滝になりますと今度は中々やっぱり幻の滝と言われるように見ることも難しい上に、かつやっぱりその滝の島と言われるくらい一月に35日雨が降ると言われるような何かそういうような屋久島の世界がちょこんとそこにあってくれるだけで言わなくても分かるでしょみたいな、こういう世界に私たちは生きているのよって言ってくれているような気がしてとても印象には残っていますね」

「我が家の近くに、樹齢600年の大ケヤキがあるんですよ。その大ケヤキのドンとしてコブのあってずんぐりして姿を見ていると、あ、これってひょっとしたら僕にとっての縄文杉じゃないかなというふうに思うんですよね。
そうするとやっぱり大ケヤキが生きた600年と縄文杉の2000年を超える人生から考えると、600年は重なっていて、そうすると何か縄文杉は中々見に行くことが出来ないんだけれども、大ケヤキを通じて何かそこにその先に縄文杉がある、ということがすごく身近に屋久島も考えることができるような一つの繋がり、窓を開いたような気がするんですね」

高城さんは著書『「世界遺産」20年の旅』の中で、こう書いています。

“どこか遠い世界にある存在だと考えていた世界遺産は、身近な町やふるさととの自然と地続きになっているのです。
サガルマータ(=エベレスト)が誕生したように、あなたの町一番の山も地球が生んだもの”
「みんな誰もが本当に大事なものは、かけがえのないものとして大切に抱えるじゃないですか、例えば僕が自分遺産の大ケヤキを窓にして縄文杉を考えれば、やっぱりそうすると縄文杉もかけがえのない世界として繋がっていくわけだから、何かやっぱり自分遺産をもう一つの窓にして世界遺産の窓、屋久島の窓を開いてさらに」「森なら森で繋がっていく、島さえあればそれが世界中の島と繋がっていくみたいな自分の中の自分遺産と屋久島の世界と、世界遺産ともっと大きい世界が繋がっていくことが100年後の風景を作るということではないかなみたいなと思っています」
「100年後この風景をどうしていこうかというそういう意味での風景を読んでいくというか、風景を作っていくのが世界遺産ではないかと思っているんですね」

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