新型コロナウイルス感染者の自宅待機者が3000人以上いる中、保健所の負担を減らそうと、鹿児島市医師会は、医療機関で直接、相談を受け付けています。医師は、不安があれば問い合わせるよう呼びかけています。
(にしだクリニック 末盛徹院長)「保健所は電話がつながりにくくなっている。『のどが痛い、咳が出て夜も眠れない』『父親が感染して2、3日して子どもも熱が出た』など相談がある」
鹿児島市では、14日時点で1889人の自宅待機者がいて、鹿児島市保健所への自宅待機者からの緊急時の電話が繋がりにくい状況が続いています。鹿児島市医師会では保健所の負担を軽くするため、入会している医療機関が、直接電話で患者からの相談を受け付けています。
その1つ、にしだクリニックでは、通常の診療やPCR検査のかたわら、自宅待機者から多い日で1日10件の電話相談があるといいます。末盛院長は「家庭内感染を防ぐためにはマスクの着用と、接触をできるだけ減らすことが大切」と話します。
(にしだクリニック 末盛院長)「環境によっては完全な隔離はできないと思うが、(同居人が)食事をドア口までもっていって、いなくなってから(患者が)受け取る。タオルを使い分ける。子どもはあちこち動いてしまうので消毒するよう伝えている」
鹿児島市のホームページでは、電話診療に対応する45機関が公表されています。また、36機関は薬の処方にも、6機関は往診も行っています。ただ、一部、かかりつけ患者や妊婦などに限定している医療機関もあるため、確認が必要です。
にしだクリニックでは、自宅待機者を電話診察した後、院内で処方できる薬や処方箋を代理の人に駐車場で渡しています。
(にしだクリニック 末盛院長)「(特に)基礎疾患がある人は自宅待機が不安だと思う。そういった不安を微力だが手助けできたらいいと思う」
協力医療機関の一覧は市のホームページのトップページから、「自宅待機者の相談・診療医療機関」で確認できます。相談受付の対象は、鹿児島市で自宅待機中の患者で、自己負担はありません。