熱戦続く高校野球・夏の鹿児島県大会。12日は2回戦最後の5試合が行われ、ベスト16が出そろいました。
市民球場の第3試合は、2回戦屈指の注目カード。前回王者の鹿児島実業と、去年、大島を準優勝に導いた塗木監督率いる鹿児島商業が対戦。夏は19年ぶりとなる伝統校同士の一戦は1点を争う好ゲームになりました。
試合が動いたのは、3回ウラ。2巡目に入った鹿商が、鹿実の先発・西を攻め立てると、3番・上妻がタイムリー。鹿商が1点を先制します。追いかける鹿実は5回表、木村のタイムリーヒットで追いつくと、さらに犠牲フライなどで3対1と逆転に成功。その後、互いに1点を加え迎えた8回表。鹿実は5番・平山がレフトへソロホームラン。この回さらに1点を加え6対2とリードを広げます。
しかし、鹿商も粘りを見せます。8回ウラにすぐさま2点を返すと、2点差で最終9回ウラの攻撃に。鹿商は2本のヒットなどで、2アウト満塁と一打同点の場面を作ると、3年の稲森がセンター前への2点タイムリー。鹿商が9回ウラ2アウトの土壇場で同点に追いつきます。なおも一打サヨナラの場面で、続く石原が放ったヒット性の当たりを、鹿実のレフト・木村がダイビングキャッチ。チームを救うファインプレーをみせ、試合は延長タイブレークに。
10回表、鹿実は、この日ホームランを放つなど当たっている、キャプテン・平山のタイムリーで2点を勝ち越し。そのウラ、鹿商も犠牲フライで1点を返し反撃を見せますが、あと1点が届かず。3時間を超える伝統校同士の熱戦は、鹿実が8対7で勝利を収めました。
試合後、鹿児島商業の中島大地主将は「3年生の「まだ夏を終わらせたくない」という気持ちが一つになった瞬間があり同点に追いつけた。自分たちの力を出し切ることができたし、最後に鹿実と試合ができてとても楽しかった」とすがすがしい表情で話してくれました。
12日の試合結果
【平和リース球場】
鹿児島玉龍 3-0 鹿児島情報
枕崎(第6シード)16-10 徳之島
【市民球場】
鹿児島 3x-2 加世田
池田 10-3 ラ・サール(7回コールド)
鹿児島実業(第5シード)8-7 鹿児島商業(延長10回)