日本時間30日の未明から体操男子団体の決勝が行われ、鹿屋体育大学出身の杉野正尭選手が3つの種目で躍動し、2大会ぶりの金メダル獲得に貢献しました。
30日に行われた男子団体決勝には、予選を突破した8チームが出場。1チーム5人のうち各種目に出場する3人が、6種目で技の難度や精度を競います。
杉野選手は、第2種目のあん馬から出場。中盤にショーン、コンバインなどを連続で披露し、着地も成功させてチーム最高得点となる14.866を出します。
第3種目の吊り輪を終えて5位に後退した日本。第4種目は跳馬。杉野選手はロペスにチャレンジ。高い跳躍をみせて着地も成功させます。
首位の中国には、3.267の差を付けられて、迎えた最後の第6種目は鉄棒。緊張する最初の演技をまかされた杉野選手は、序盤に大技ぺガンを成功させると、中盤にコバチやカッシーナとつなげ、完璧な離れ業技を披露します。
得点は、チームの最高得点となる14.566。杉野が勢いをつけたチームは土壇場で中国を逆転し、2年ぶりに金メダルを獲得しました。杉野選手は2021年の東京オリンピック、2022年の世界選手権と2大会で代表落ちした悔しさをパリの舞台ではらしました。
表彰式後、杉野選手は「チーム全体でかちとった金メダル」と話し、最後の種目となった鉄棒で、チームのトップバッターを務めたことについては「絶対にあきらめない。最後までやりきる。絶対いける強気の気持ちで臨んだ。後ろにいる2人がやってくれるのでのびのびやれた。東京の悔しさを晴らそうとやっていて本当によかった。感謝でいっぱい」と喜びにあふれた表情をみせていました。