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小學について

毎月、最終週は、江戸時代後期の子どもたちが5・6歳になったら先ず初めに勉強したという「小學」という本を教えていただいています。

今日から内篇の第二、「明倫」について。

「人倫」という言葉がありますが、人倫は人として守るべき道のこと。明倫は「人としての道」ということです。「明倫」は、江戸時代の長州、宇和島、尾張、加賀などの藩校の名前に使われています。

「人としての道」ということで言えば、私たちは小さい頃、うそをついてはいけないとか、先生や年長者には、きちんと挨拶をする、というようなことを家庭で教わった記憶がありますが、江戸時代の子どもたちは、「小學」という本でしっかり学んでいたんですね。

まずお父さん、お母さんを深く愛している子どもの顔は和やかだ。

父母の存命中は遠くに遊びに行かない方が良い。遠くに行けば親孝行が  出来ないし父母が心配するから。

次に、名前を呼ばれた時の注意です。

これは「すぐ返事をする」です。

そして、名前を呼ばれた時の状況で、「ウ~ン、困ったなあ、またきっと、叱られるぞ」なんて考えていたら、返事が遅くなることがありますが、そういう時でも、即座に返事をする。

孔子 曾子に謂(い)って曰く、身體髪膚、之を父母に受く。」

「敢て毀傷せざるは、孝の始なり。身を立て道を行ひ、名を後世に揚げ、

以て父母を顯はすは、孝の終なり。夫れ孝は、親に事ふるに始まり、君に事ふるに中ばし、身を立つるに終る。」

この意味は、自分の体、毛髪、皮膚まですべて父母からいただいたもの。

親を愛する者はその心を以て、どんな場合でも人を憎むようなことはしない。

高い地位にある人が、心が驕ったり人に対して不遜であったり人を侮ることがなければ、その地位も延いては国も安泰となる。

親を愛し、親に「孝行」を行うように、先生に対しても持つならば素晴らしい子弟関係結べることができます。

自然を友として生計に余裕が出来た時は身の振る舞いを慎み、できるだけ節約して父母に孝養を尽くすことを忘れないようにしよう。

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