屋久島の東、安房集落にあるパン屋「ヒロベーカリー」の店主、内田広秋さん。店を開いてから30年余り。小さい頃からパンが大好きだった。食べながらいつも、自分もいつかパンを作りたいという夢を描いていたそう。
ヒロベーカリーの開店は、朝の7時。早朝の4時から仕込みが始まる。仕事が終わる夜7時半まで、ほとんど立ちっぱなしだ。
修業時代を含めて、大半の時間パンをこねていた内田さんの人生。
内田さんは屋久島高校を卒業して、東京のパン屋で10年ほど働いた後、鹿児島のパン屋で3年、お菓子の専門店で1年の修業を積んだ。そして、屋久島に帰ってきた。
これまで試行錯誤を繰り返しながら作って来たパンは、100種類以上。そのうち毎日店に並ぶのは、80種類ほど。
一番人気は、米粉を使った「米パン」。焼きあがったらすぐに売り切れてしまう。他の集落からわざわざ「米パン」目当てに訪れる客もいる。内田さん本人は、フランスパンが一番好きだとか。硬すぎず食べやすいとか。
離島ならではの気遣いも。悪天候で船が欠航すると、食料が入らなくなる。スーパーの棚からは、真っ先にパンが消えてしまう。内田さんはそのときに備えて、あらかじめ材料を確保しておき、欠航した時は、いつもより多めにパンを作る。たとえ完売できなくても、作る。内田さんのやさしさを感じるエピソードだ。
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