接戦を制し加治木工業がインターハイへ 鹿児島県高校総体ハンドボール

(スピードと力強さと…ダイナミックなプレーにも目を奪われた男子決勝)

熱戦が続く鹿児島県高校総体は5月26日にハンドボール競技が最終日を迎え、男女の決勝戦が行われました。

男子は、4年ぶり7回目の優勝を目指す赤のユニホーム加治木工業と、連覇で11回目の優勝を狙う白のユニホームの国分が対戦。
試合を動かしたのは加治木工業。前半2分にレフトバックの池田が、持ち味のジャンプ力を生かして相手ディフェンスの上からのシュートで先制すると、直後にはステップで相手守備陣を翻弄し連続得点。チームに勢いをつけます。一方の国分は、チーム唯一の3年生でキャプテン、こちらもレフトバック矢野が7メートルスローを決め1点を返し、試合は1点を争う展開になります。

国分1点リードの8対7で迎えた後半。攻撃のスピードが一段上がった加治木工業は立ち上がりから4連続得点で逆転し11対8と国分を引き離します。それぞれ得点を伸ばしたい中で好プレーを見せたのが両チームのゴールキーパー。加治木工業3年の北原がシューターとの駆け引きを制しゴールマウスを守ると、国分は1年生ながら先発の安水が185cmの長身と手足の長さを活かしセーブ。ディフェンスとのコンビネーションも良くロースコアの展開となります。

試合は、残り2分を切ったところで国分が1点差に追いつき、残り22秒の加治木工業の反則で、国分に最後のセットオフェンスのチャンスが訪れます。この場面でタイムアウトを取った国分…円陣を組み、攻め方を確認します。一方の国分は冷静に声を掛け合い…両チームはコートへ。
国分はゴールライン前での激しい攻防からシュートを放ちましたが、そのシュートはゴールポストに。
1点を守り切った加治木工業が4年ぶり7回目の優勝を決め、インターハイへの切符をつかみました。

(準決勝・決勝と接戦を制しインターハイの切符をつかみ「ホッとした」と顔を和らげた加治木工業の石関龍太キャプテン)

試合後、加治木工業3年の石関龍太キャプテンは全国大会に向けて
「今までとは違う加治木工業を見せたいです。そして、全国でもっと上位に入れるように…一勝でも多く勝てるように頑張りたいです。」と、チーム史上初の全国の舞台となった今年春の「選抜大会」での初戦惜敗の雪辱を誓いました。

女子は白と緑のユニホーム、連覇で19回目の優勝を目指す国分中央と、4年ぶり20回目の優勝を目指すえんじ色のユニホームの鹿児島南が対戦。
鹿児島南はレフトバックの3年生・竹原がロングシュートで先制点を奪い試合を動かしましたが、国分中央3年のセンターでキャプテンの岩元が7メートルスローで同点としたあと次々と得点を重ね、国分中央ペースで試合が進みます。

(戦術をぶつけ合った女子決勝)

15対8と国分中央が7点リードして迎えた後半。追いつきたい鹿児島南も得点を重ねますが、なかなか差が縮まらないでいると、逆に国分中央が点差を広げ、結局29対15で国分中央が2年連続19回目の優勝を決めました。

試合後、国分中央の岩元侑莉キャプテンは
「自分たちの持ち味であるスピードを生かしたプレーを全国大会でも出し切って、全員が国分中央のプレーができたと言えるようにしたいです。」と真剣な眼差しで語り、気持ちを九州大会・インターハイに切り替えていました。

(優勝旗を手に喜びをかみしめた岩元キャプテンとケガから復調した矢口選手(右))

優勝した加治木工業と国分中央は、7月30日から愛媛県で行われるインターハイに出場します。

鹿児島県高校総体2022 ハンドボール競技 結果
【男子】
優勝:加治木工業(4年振り7回目)
2位:国分
3位:国分中央
4位:鹿児島工業
【女子】
優勝:国分中央(2年連続19回目/19回は県内最多タイ)
2位:鹿児島南
3位:国分
4位:加治木

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