東凰雅選手が初優勝 全日本ジュニア新体操選手権

(リングの演技では種目別でトップに立った東凰雅選手 写真提供:日本体操協会)

男子新体操界の次代を担う期待の星、鹿児島市出身の東凰雅(ひがし・くうが)選手が、11月13・14日の2日間、群馬県で行われた「全日本ジュニア新体操選手権」で自身初、鹿児島県勢初の優勝を果たしました。

全国の地区予選を勝ち抜いた47名が出場し、ひとり1日2種目を行い、2日間・4種目の合計点を争う大会です。
この大会の男子個人に九州代表で出場した東選手。難易度の高い技、美しい徒手、豊かな表現力…中学生離れした演技で「魅せる」選手です。それでも、1年生の時は、この全国大会に届かず。2年生の去年は、新型コロナの影響で大会自体が中止になり、中学生活最後の年に、初めて全国大会に臨みます。
そのため様々な形で演技に磨きをかけてきました。

中学生最後となる大きな大会。
初日の2種目(リング1位/スティック7位)を終わった時点で、1位とは0・3点差の2位で最終日を迎えました。
その最終日の第一種目は先輩から指導も受けた「クラブ」。今年初めてノーミスの演技で種目で1位になります。
この時点ではトップとの差を0.15点まで縮め、最終種目で14.300以上を出せば「初優勝」が決まる展開に。東選手にとって難しい得点ではないですが、最終種目は、不安が残る「ロープ」でした。

(手元にテープを巻いて「修理」したロープ ちょっとしたバランスの変化が演技に影響した)

小学5年生の頃から使って来た手具で、持つ部分が擦り切れてきたため大会直前に補強したところ、微妙にバランスがくるい、練習で上手く操作できていませんでした。それでも東選手が「うまく手元で扱って、ていねいに演技した」と話す通り、途中、細かなミスはあったものの一人だけ異次元の高得点、14.700を出します。

結局、4種目中3種目で頂点に立った東選手が合計点で勝利し、逆転で初優勝を果たしました。

試合後、MBCの取材に対し東選手は「自分はジュニアの中で一番だというのを1つの自信にして、高校生になってもトップに立ちたい。」と笑顔で話してくれました。
最初で最後の「全日本ジュニア新体操選手権」で、見事初優勝を果たした東凰雅選手。
困難を乗り越え生まれる、魅せる演技から目が離せません。

(この金メダルがこれからの成長につながる 写真提供:日本体操協会)

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