薩摩の教え

西郷南洲遺訓 第29条「道を行うものは、どんな困難も乗り越えよ」

今週も「西郷南洲遺訓」からご紹介していきます。
今日は、第29条「道を行うものは、どんな困難も乗り越えよ」という教えです。


正しい道を進もうとする者は、もともと困難なことに遭遇するものだから、
どんなに苦しい場面にあっても、そのことが成功するか失敗するかということや、
自分が生きるか死ぬかというようなことに、少しもこだわってはならない。

ことを行うには上手下手があり、また、
物事によってはよく出来る人、出来ない人がいるものである。

だから、道を行うことに疑いを持って動揺する人もあるかもしれないが、
人は道を行わなければならないものなのだから、正しい道を踏む・・・という点では
上手下手もなく、出来ない人もいない。

ゆえに、出来ることを精一杯、人として正しい道を行い、
その道を楽しむくらいの心を持つべきだ。

もし困難なことに遭って、これを乗り切ろうとするならば、いよいよ道理に従い、
道を楽しむ境地にならなければならない。

自分も若い頃から、困難という困難に遭ってきたので、今はどんなことに出会っても、
心が動揺するようなことはないだろう。それだけは実に幸せだ。


困難から逃げず、正面から立ち向かうような道を、楽しみがら進みなさいと西郷さんは説いています。

シンプルですけど実践は難しいですね。ただ困難な道の中にこそ、きっとやりがいや成長を感じる瞬間はあると思いますので、西郷さんの言葉を信じて、何事にも挑戦してみたいですね。

西郷南洲遺訓、明日は、第30条をお送りします。

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