いろは歌

いろは歌「る」(11番目の歌)

今日は、いろは歌11番目の「る」の歌をご紹介します。

流通るづうすと 貴人やきみが 物語ものがたり はじめて聞ける 顔もちぞよき

まず、言葉の説明から…

  • 流通るづうす」とは、よく知っていることを言います。
  • 「貴人やきみ」とは、高貴な人や主君、すなわち、主人または目上の人のこと。
  • 「顔もち」とは、顔つきを意味しています。
流通るづうすと 貴人やきみが 物語ものがたり はじめて聞ける 顔もちぞよき

「る」の歌全体の意味です。

目上の人の話は、例え自分が良く知っている話であっても、聞いて差し上げるものだ。
世間の偉い地位にいる人やお殿様の中には、自分よりも身分の低い人たちにお話する折りに、“自分はこの世の中で一番の物知り”という顔つきで話をされる方もいて、そんな話を聞く下の者は、“あぁ、またか!?”と思う人もいるでしょう。
このようなケースであっても「今、初めて聞きますよ、その話」と感心した顔で耳を傾けるべきで、これが下に使える人のみちと諭された話です。


15歳で元服された日新斉じっしんさい
それまでの菊三郎の名を変え、三郎左衛門さぶろうさえもん忠良ただよしを名乗り、伊作城の城主となります。
城主となった忠良を教育したのは、母・常盤のおいにあたる新納にいろ 忠澄ただすみ
忠澄ただすみは、忠良ただよしよりも少し年上の青年。従って、忠良と忠澄とは、長稚児おせちごと大人の二才にせの関係もどき ―
「忠良の学芸 大いに進んだ」と、古文書こもんじょは記しています。


いろは歌の「る」の歌。

流通るづうすと 貴人やきみが 物語ものがたり はじめて聞ける 顔もちぞよき

私もですが、皆さんも目上の方の話に、しっかりと耳を傾けて下さいね。
それでは、また明日、元気にお会いしましょう。毎日めにっごわんそ!

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