薩摩の教え

郷中教育48

今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介しています。
郷中の組織は、年齢別に「稚児ちご」、「二才にせ」、「長老おせんし」に分けられます。
番組では、しばらく郷中の「稚児達の遊び」についてお伝えしていますが、今朝は、「降参言わせ」をご紹介します。
この「降参」とは、戦った相手に「参りました・降参します」と言う場合のものです。

 

まず東西ふた手に分かれ、それぞれ大将を選びます。
次に、青竹を切って旗を作ると、両軍入り乱れての争いが始まります。
武器は持たずに素手で闘います。
馬乗りになったり、髪を掴んだり、拳で殴りつけたり・・・
相手が「降参」と言うまで闘いは続きます。

 

この降参言わせに、時折、二才にせが参加することがありました。
それは、日頃、行いの悪い稚児に制裁を加えるためでした。
二才にせは、まず行いの悪い子の友達に頬をつねらせたり、頭を叩かせたりして反省を促していたようです。

「両者激しくもみあい、時には気を失う者もいた・・・」と言うほどの「降参言わせ」ですが、
時には、小稚児こちご長稚児おせちごとが入り混じって遊ぶこともあり、それは「ウチマジリ」と呼ばれていました。
稚児達にとっては、とても楽しい遊びだったそうですよ。

 

では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日めにっごわんそ!

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