今日は、いろは歌の「と」をご紹介します。
科ありて 人をきるとも 軽くすな いかす刀も ただ一つなり
まず、言葉の説明から…
- 「軽くすな」とは、軽々しく物事を運んではいけない。
- 「いかす刀」とは、刀には二通りの使い道があり、それを人を殺す刀と書いて殺人刀、もう一つの刀の使い道は、活人剣=人を活かす剣のことです。この歌での刀は、人を活かす意味で使われています。
科ありて 人をきるとも 軽くすな いかす刀も ただ一つなり
歌全体の意味です。
罪を犯した人でも、よくよく考えて処置すべきで、上に立った人の心一つで、殺すことも活かすことも出来るが、活かすことは至難の技である。
悪い人であっても、心から反省すれば、立派になることも出来るのです。
この歌は、悪人でも自分が悔い改め、反省して恥じることを自分から努めるように仕向けてやるのが活人であり、人を活かす方法である。
それをするのが上に立って政治を司(つかさど)る人の務め ―
人を上手に生かす道を説いたのが「と」の歌だと伝えられます。
人を裁く・導くと言うのは、難しいですが、それでも、人を生かす方法を考えることが、とても大事なんですね。
科ありて 人をきるとも 軽くすな いかす刀も ただ一つなり
この歌 あなたの明日のお役に立てれば幸いです。
それでは、また明日、元気にお会いしましょう。毎日ごわんそ!