毎月日本の偉人をお届けしています。
日本の針路を指し示した熊本出身の「横井小楠」です。
勝海舟が、その著書「氷川清話」で、こう語っています。
「おれは、今まで天下で恐ろしいものを二人見た。それは横井小楠と西郷南洲だ」
「横井小楠の思想と、西郷隆盛の政治的実行力、この二つがかみ合わさったら、必ず幕府は倒される」
そしてこの言葉通り、明治維新は実現しました。
横井小楠は。１８０９年、熊本に生まれました。
幼い頃から文武に秀でて、藩校「時習館」に学び、リーダー格の寮長に抜擢されたり、江戸留学も命じられました。
実際に世の中の役に立ち、国や国民を豊かにするような学問を唱えました。
このような小楠の教えを受けた人たちを「実学党」と言います。
でも、この考えは故郷・熊本では受け入れられず、福井藩主・松平慶永に招かれます。
横井小楠の名前は全国に知れ渡っていたということですね！
その後福井藩では、小楠の教えをもとに殖産興業策を推進し、藩の改革が進展しました。
その後、松平慶永が幕府の政治総裁職になると、小楠を政治顧問としての幕府の重要な仕事をさせます。この時、小楠が提言したことは、後の明治政府の基本方針に大きな影響を与えます。
晩年は江戸で事件に巻き込まれて知行を召し上げられ、熊本の郊外に隠棲します。
でも、悲観する必要はありません。小楠の思想家としての名声は天下に轟いていたので、吉田松陰、坂本龍馬などの維新の志士たちが訪れ、盛んに天下を論じました。
維新後は、新政府に迎えられ、（徴士参与職として）国政に携わります。
しかし明治２年・１８６９年、京都で尊王攘夷派の志士に襲われ、非業の死を遂げます。
小楠があと１０年生きていたら、日本はもっと違ったかもしれません。
今月の日本の偉人は「横井小楠」でした。
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