• 幕末維新ニュース
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慶応4年1月5日 新政府軍勢いを強める

きょうは慶応4(1868)年1月5日です。京都周辺では、新政府軍と旧幕府軍の戦いが続いています。錦の御旗を得た新政府軍は、勢いを強めています。

錦の御旗

新政府軍と旧幕府軍は、3日に鳥羽と伏見で開戦しましたが、きのう、新政府軍に、天皇の軍隊である証「錦の御旗」が与えられました。錦の御旗は、岩倉具視や薩摩の大久保利通、長州の品川弥二郎が以前から用意していたものです。
これにより、新政府軍は官軍になり、旧幕府軍は、朝廷の敵=賊軍ということになりました。
錦の御旗は、戦局にも影響を及ぼし始めています。

錦の御旗

きょう5日の戦闘で、旧幕府軍は京都南部・淀藩の淀城に後退し、態勢を立て直そうとしました。淀藩の藩主は、幕府の老中経験者でしたが、この時は不在で、家臣は城門を閉ざし、旧幕府軍の入城を拒みました。さらに、京都南西部の山崎では、旧幕府軍の一翼だった津藩が、新政府側につき、側面攻撃を仕かけてきました。彦根藩など幕府側だった有力藩もきのうまでに新政府軍に合流しています。

錦の御旗

徳川慶喜は大坂城にとどまっていますが、錦の御旗とこの劣勢にどう対応するのか、明らかになっていません。京都にいる薩摩藩主の島津忠義は、家老の島津伊勢を派遣して前線の薩摩藩兵を慰問させ、戦闘の経過を国許の父・久光に知らせました。