明治元年11月15日 開陽丸江差沖で座礁
きょうは明治元(1868)年11月15日です。榎本艦隊の旗艦開陽丸が江差沖で座礁したことが分かりました。
土方歳三ら旧幕府の陸戦部隊はきょう松前藩の館城を陥落させ江差の占拠を目指しています。これを支援するため、榎本武揚は自ら旗艦・開陽丸に乗り込み、江差沖に到着しました。
けさ、雪まじりの暴風の中、開陽丸艦長の沢太郎左衛門は、松前藩の砲台に向け30ポンド砲を撃ちましたが、反撃はありませんでした。
偵察部隊が上陸すると、江差はほぼ無人の状態で、松前藩の守備兵は北の乙部などへ逃げ、廻船問屋も山に家財道具を運び避難していることが分かりました。
開陽丸は、沖合いの小島近くに停泊していましたが、午後に暴風と波が激しくなり、いかりが海底からはずれ浅瀬に座礁しました。
艦長の沢は、大砲を発射し、その反動で脱出を試みましたが、開陽丸は動かず、脱出は絶望的な状況だということです。26門の大砲を備える開陽丸は、榎本軍の戦力の要で、これが失われれば大きな損失となります。