明治元年10月24日 箱館府知事 新政府軍撤収命じる
きょうは明治元(1868)年10月24日です。旧幕府側の攻撃に対し、箱館府知事・清水谷公考は、新政府軍の撤収を命じました。
榎本武揚率いる旧幕府軍3000人は、箱館の北40キロの鷲ノ木に上陸した後、新撰組の土方歳三が率いる部隊と、旧幕府の歩兵奉行・大鳥圭介が率いる部隊に分かれ、箱館に向け南下しています。
おととい夜は旧幕府の西洋歩兵部隊・伝習隊が新政府軍と初めて蝦夷で交戦し勝利しました。
きょうは大鳥圭介の率いる部隊も新政府軍に勝利したほか、土方歳三の率いる新撰組も小規模な戦闘を行い、松前藩兵を退けました。
新撰組隊士の島田魁によりますと、「兵の数は新政府軍が勝っていたので、負けを覚悟し、自分と数人が銃を捨て、刀を抜いて斬り込んだ。新政府軍はこれを見て驚き、隊が乱れ、我が軍は攻め立てた」と話しています。
精鋭ぞろいの榎本軍に対し、五稜郭を守りきれないと考えた箱館府知事・清水谷公考は、新政府軍に箱館からの撤退を指示しました。