慶応4年9月6日 薩摩藩 人材不足と財源不足
きょうは慶応4(1868)年9月6日です。薩摩藩の国許では、戦争で人材不足と財政不足に悩まされています。
薩摩藩では、奥羽越列藩同盟との戦いで県内各地から多くの藩士が東北や北越に出征したため、藩内の行政機関では役人が不足しています。
この人手不足に対応するため、きょう、薩摩藩庁は、藩士の勤務について「各役人の勤務時間を増やす。国許に残った役人に複数の仕事を兼務させ、業務の遂行を図る」との通達を出しました。
仕事を兼務する藩士には、本来、増えた役目分の報酬を上乗せすべきですが、今回の通達ではひと言も触れられていないということです。
多くの兵士を東北の前線に投入し、武器弾薬をそろえるには多額の戦費が必要で、薩摩藩の苦しいお家事情がうかがえます。