慶応4年8月14日 西郷隆盛の弟、吉二郎が死亡
きょうは慶応4(1868)年8月14日です。北越での戦いで銃で撃たれ、手当てを受けていた西郷隆盛の弟、吉二郎が死亡しました。36歳でした。
吉二郎は、西郷家の次男で、長男・隆盛の6歳下です。
隆盛が島津斉彬の側近だった頃は、不在がちの兄に代わって西郷家を取り仕切り、隆盛が二度の島流しにあった間も、西郷家を守っていました。吉二郎は、今年に入り薩摩藩兵の部隊の指揮官として、北越に派遣されていましたが、先月、腰に銃弾を受け負傷。手当てを受けていましたが、きょう死亡しました。36歳でした。
この知らせを越後松ヶ崎で聞いた隆盛は、声を放って慟哭したということです。
のちに隆盛は、「自分が第一に戦死すべきだった。自分が国のために、ご奉公ができたのは、吉二郎が自分の代わりに兄としての責務を果たしてくれたからのこと。自分は年齢だけ上で、実際の兄は吉二郎だ」と述べています。