きばっちょいもす SNSを駆使・自宅加工場でドレッシング生産も 好奇心いっぱい84歳 鹿児島・さつま町
さつま町の農産物直売所にやってきたのは、久徳スミ子さん(84)です。おにぎりと赤飯を販売するため、慣れた手つきで機械を操作してシールを貼り、商品を並べていきます。
(宮之城ちくりん館・東條悟館長)
「休むことなく毎日持ってきていただいて、おにぎりも美味しいと人気がある」
(買い物客)「いつも美味しいので、よく利用してます。(Q.リピーターだったんですね!)はい、そうです」
(買い物客)「いつも買ってます」
お客さんに声をかけられ嬉しそうな久徳さん。自慢のおにぎりや餅、それに町のふるさと納税の返礼品としても人気のドレッシングなどを自宅の加工場で作っています。
1937年に旧・鶴田町で生まれた久徳さんは、高校卒業後、病院で看護の勉強と仕事をしながら調理士の資格を取得。23歳で結婚した後は農業のかたわら、餅や赤飯などを作って販売していましたが、2013年、自宅と加工場をリフォームした事をきっかけに、ドレッシング作りも始めました。
すると「にんじんドレッシング」が評判を呼び、今年3月には、町が立ち上げた独自の認証制度「薩摩のさつま」の16商品の一つにも選ばれました。
(久徳さん)「最近は全然知らない人たちがフェイスブックで、あなたのように生きたいとか、スミ子さんに習いたいと書いてくれるので有難い。おかげ様で友達も増えました。自分でもびっくりする程です」
そんな久徳さんの手元には取材中もスマートフォンが!
(友人の娘さん)「携帯もiPadも出来るんだよね。ツイッターも?」
(久徳さん)「フェイスブックとインスタをしてる」
好奇心いっぱいでインターネットも駆使するという久徳さん。フェイスブックはイベントなどで交流した人たちや、近所の花、取材を受けた様子など、様々な写真が公開されています。
(久徳さん)「人の投稿を見るのも楽しみだし、自分も何かあったら発信したいし、“いいね”が来たら嬉しいし」
Q.目が疲れたとか、見えにくいとかは?
(久徳さん)「普通の文字だったら眼鏡なしで。面倒だし、眼鏡をかけたら、だいたい見えます」
(久徳さん)「私はスマートフォンを始めたのが第二の人生だと言っている。まあ便利ですよね。できないから買わないと思っていたけど、買ったらこんな素晴らしいものはないと思った。だんだん(使い方が)分かってきたから」
久徳さんは、ほかにも野菜づくりの研修会や、農機具の安全講習会などにも積極的に参加していて、時には高齢者学級の講師も務めます。これからもさらに学び続けていきたいと考えています。
Q.まだ学びたいと思うのは、なぜなんですか?
(久徳さん)「やっぱり、当たり前のものを習いたい。ただ自分たちで考えてするのもよいけど、基本的なものがあるはずなので、それを学びたいと思って」
そんな好奇心いっぱいの久徳さんの元気の秘訣は?
(久徳さん)「人との交流が良いみたい。私は人に恵まれている、ありがたいですよ。
料理にしても、もうちょっと人が飛びつきそうな良いメニューを考えたい。お菓子でもいいし、何かを作りたい」
人との交流を楽しむことを原動力に、久徳さんは新しいことに挑戦し続けています。