10万円給付 鹿児島県内では中種子町が全額現金で検討

政府が掲げた18歳以下への10万円給付をめぐり、国会で議論が続いています。岸田総理は8日、全額現金での給付も容認する考えを示しましたが、MBCが鹿児島県内の全市町村に取材したところ、県内では中種子町が全額現金での給付を検討していることが分かりました。

18歳以下への10万円給付について、政府は原則、5万円を現金で、残る5万円をクーポンで支給する方針ですが、クーポンで支給する場合に960億円を超える事務経費がかかることから、見直しを求める声も上がっています。

これについて岸田総理は「クーポン給付が原則」としつつも、「地方自治体の実情に応じ、現金での対応も可能とする」と述べ、全額現金での給付も容認する考えを示しました。

MBCが全市町村に取材したところ、中種子町が5万円ずつを2回に分けて現金で給付する方向で検討していると回答しました。また、枕崎市は現時点では現金とクーポンでの給付を検討していると回答しました。そのほかのほとんどの市町村は検討中か未定と回答しています。

中種子町は、全額現金給付とする理由について「離島のため現金の方が利便性がある」と回答しています。

伊佐市では、5万円の現金給付については、今月7日に対象者には通知し、24日には口座への振り込みができるよう準備を進めています。残りの5万円については、クーポンになると市内で利用できる店舗が限られるため、利便性を考え「現金給付を希望」するものの、国の具体案が示されるまでしばらく検討したいとしています。

一方、鹿児島市は、年内の5万円の現金給付の対象について、児童手当支給対象で所得制限を超えない中学生以下の子どもと、今年9月から来年3月までに産まれた新生児も申請があれば支給対象とすることにしています。残る5万円相当の扱いについては未定としています。

5万円の現金給付の時期については、今月22日が東串良町と大和村、24日が阿久根市、伊佐市、いちき串木野市、湧水町、曽於市、鹿屋市、志布志市、大崎町、南大隅町、肝付町、三島村の11市町村、27日が垂水市で、そのほかは今月下旬か未定としています。