20日から「まん延防止措置」対象3市は 鹿児島市・霧島市・姶良市
鹿児島では初めてとなる新型コロナの「まん延防止等重点措置」が鹿児島市、霧島市、姶良市を対象に20日から始まります。3つの市は19日、それぞれ対策本部会議を開いて、対応を話し合いました。
(鹿児島市 下鶴隆央市長)「感染の爆発的拡大に歯止めがかかっておらず、これまで経験したことのない非常に厳しい状況となっており、強い対策が必要」
鹿児島市の対策本部会議では、今月に入ってから18日までの18日間の感染者数が1099人と、累計の3分の1を超えていることが報告されました。
会議の後の記者会見で、鹿児島市立病院の坪内博仁病院長は、現在22床あるコロナ患者受入病床を20床増やし、42床とすることを明らかにしました。そのうえで、コロナ以外の医療提供に影響が出るのは避けられないが、理解してほしいと呼びかけました。
(鹿児島市立病院 坪内博仁病院長)「予定している入院や手術を延期させていただくなど、通常の医療提供体制に影響する場合があることを、市民の皆さんにはご理解いただきたいと思う」
また、下鶴隆央市長は、いつだれが感染するかわからない市中感染が拡大している状況と危機感を示しました。そして、感染者が出た家のおよそ8割で家庭内感染が出ているとして、不要・不急の外出を控える、帰宅時は必ず手洗いする、食器やタオルなどの共有は控えるといった感染対策を家庭内でも徹底するよう呼びかけました。
(鹿児島市 下鶴隆央市長)「今回の感染爆発は、これまでと比べても、格段に感染拡大のスピードが違っている。家庭内で広げないための行動徹底をお願いする」
霧島市も午後から対策会議を開き、公共施設の利用制限などについて協議しました。
霧島市では、今月に入り18日までに77人の感染が確認されており、20代から40代の若い世代の感染が半数を占めています。
協議では、市民生活に直接影響を及ぼす行政庁舎や図書館など一部の施設を除き、原則、すべての公共施設を休館とすることを決めました。市民会館やキャンプ場など、すでに予約が入っている施設については主催者、予約者らと調整を行い、延期など日程の変更を行うということです。
(霧島市 中重真一市長)「県と協議しながら感染防止につながる施策を講じていければと。市民と協力しながら、減らす・なくす状況をつくっていきたい」
姶良市でも19日、市の幹部13人が集まって対策本部会議が開かれました。
姶良市では、今月は18日までに52人の感染が確認され、特に15日以降、急激に増えています。
姶良市ではおよそ400の飲食店が営業時間短縮要請の対象となるため、鹿児島県が示した協力金などの内容について情報共有しました。そして、歴史民俗資料館など一部の公共施設を20日から休館することを決め、20日の小中学校の出校日で、子どもたちに感染防止の注意喚起するよう指示したということです。
(姶良市 湯元敏浩市長)「市民事業者に負担を強いてのことなので、9月12日までの期間で、感染者を抑える努力をしなければならない。まず姶良市から少なくする気持ちで臨んでいく」
湯元市長は、近くYouTubeでメッセージを発信し、市民に協力を呼び掛けることにしています。