中学生　善意の勇気

奄美大島の南端、瀬戸内町の古仁屋中学校の先生から、女子生徒の善意の行動についてお便りをいただきました。

全校生徒157人が通う古仁屋中学校。先月下旬、2年生の担任の村田寛文先生は、生徒が毎朝提出する生活の記録のチェックをしていたところ、こんな記述があるのに気づきました。

『家に帰る途中、大きな荷物を持ったおばあさんが困っていました。荷物を持ってあげて家まで送ろうとしましたが、おばあちゃんは家が分かりませんでした。私は近くの交番に走って警察官に事情を話し、おばあちゃんのところに戻ってから、よろしくお願いしますと言って帰りました』

これを書いたのは中村恵実さんです。

村田先生が帰りの会でこれを紹介したところ、クラスの友だちは「すごい」「偉いね」と恵実さんの行動を称え、教室に笑顔が溢れたということです。

そのままにしていたら事故や事件に巻き込まれていたかもしれないおばあちゃん。今月12日、恵実さんに瀬戸内警察署から感謝状が贈られました。

恵実さんは「感謝状も嬉しいけど、おばあちゃんが無事に家族の元に戻れたのが何より嬉しい」と話しているそうです。

村田先生は、困っている人を見て自分から行動し、手を差し伸べた勇気に感動しましたと手紙を結んでいます。