「ゴリラについて」
2020年は子年、ということで、このコーナーでは先週ねずみについてご紹介しました。ねずみは世界各地でミッキーマウスやトムとジェリーのジェリー、ピカチュウなど様々なキャラクターになって愛されています。そこで先週たくおさんから、「じゃあ、ど根性ガエルのゴリライモとか、キテレツ大百科のブタゴリラもいるから、来週はゴリラをやってよ」という無茶ぶりがありました。
この一週間は大変な一週間でした。会社のパソコンの検索ワード履歴はゴリラだらけ、そして今からご紹介するゴリラ話を、50ニュースを下読みする先輩采野アナウンサー、木藪アナウンサー、オンエア前に城山スズメの準備をする笹田さん、ジャイアンツのコーヒーと山里亮太さんの『天才はあきらめた』の本を眺めるたくおさんに囲まれて、まじめな顔をして原稿を作らないといけないことが大変でした。その様子を少しでもいいので想像しながら聴いていただければと思います。
ゴリラとは
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より
霊長目 オランウータン科。熱帯アフリカに分布し、マウンテンゴリラとニシローランドゴリラ、ヒガシローランドゴリラの3亜種からなります。ゴリラの名前はギリシャ語の「毛深い部族」という意味の言葉が由来だそうです。類人猿のなかで最大、雄の頭(とう)胴長(どうちょう) (全長から尾の長さを引いた長さ。)1.7m、体重 140~180kg、雌はそれより小さいです。全身黒褐色(こっかっしょく)の毛でおおわれますが、雄は成獣になると背中の毛が白くなるため、これをシルバーバックと呼びます。植物の葉や茎、果物のほかシロアリなどの昆虫も食べます。1頭のシルバーバックと複数の雌、子供から成るグループで生活することが知られています。世界の動物園で飼育されているのはほとんどニシローランドゴリラです。
イケメンゴリラとして人気 東山動植物園の「シャバーニ」
動物園の話がありましたが…シャバーニは、愛知県名古屋市千種区(ちくさく)の東山動植物園で飼育されているニシローランドゴリラです。1996年10月20日オランダで生まれ、オーストラリアのタロンガ動物園を経て2007年来日しました。好きな食べ物はナス。2015年ごろからインターネットなどで「イケメンすぎる」と話題になりました。2015年10月には写真集『東山動植物園オフィシャルゴリラ写真集 シャバーニ!』、12月にはDVD『イケメンすぎるゴリラ。シャバーニ』が発売、その後も様々なグッズが販売、関連グッズは150種類以上といわれています。そんな人気者のシャバーニは現在、日本最大級の広さ(289平方メートル)の屋内展示室に家族と暮らしています。
ゴリラの意外な一面
映画「キング・コング」などから“力が強く凶暴な”イメージを持たれている方も多いと思いますが、実はゴリラの性格は温厚で、ストレスにも弱いそうです。特に繊細さは、神経性の下痢などが頻発してしまうほど、最悪の場合ストレスによって心臓への負担が増大し死んでしまうこともあります。これは知能が高い故ストレスが多いとも言われています。
また、血液型はB型というのが有名ですが、実はすべてがB型というわけではないそうです。最も生息数の多いニシローランドゴリラがB型ということでこのうわさが広まったそうです。ちなみにこのニシローランドゴリラの学名が「ゴリラゴリラゴリラ」です。
ゴリラといえばイメージする姿は二本足で立ちあがり胸を叩くドラミング。私たちがイメージするドラミングは両手を握り拳で胸を叩いていますが、実は手のひらで叩いているんだそうです。そしてこのドラミングは攻撃のサインだと思っていましたが、違うようです。全国の動物園や水族館の情報サイト「どうぶつのくに」の山極(やまぎわ)先生の記事によりますと、ドラミングは相手と戦わずに引き分けるための表現だそうです。胸をたたくときは慎重にあたりを見回して仲間にぶつからないように気も使っています。
軽く握った手の指の中節の背面を地面につけて歩く、ゴリラの歩き方は「ナックル・ウォーク(ナックル・ウォーキング)」といいます。
ゴリラのキャラクター
コーナーのはじめに紹介したど根性ガエルのゴリライモ(本名:五利良 イモ太郎)、キテレツ大百科のブタゴリラ(本名:熊田(くまだ)薫(かおる))、そしてスラムダンクにはゴリというあだ名で「ゴリラダンク」という技も持つ赤木(あかぎ)剛(たけ)憲(のり)というキャラクターもいます。そして、ゴリラキャラといえば、ドンキーコングも忘れてはいけませんね。そのほかにもゴリラは企業のキャラクターとなっているところもあります。ディズニー作品でも「ターザン」にはカーラという育ての親ゴリラがいますし、2016年公開のアニメーション映画「SING」にも心優しいゴリラ ジョニーがいます。
どのキャラクターも体格がよく、力も強いですよね。また、「キング・コング」をはじめ様々な映画も公開されています。青たくでよく話す「サメ映画」と並ぶほど多いかもしれません。また、キャラクターを見てみるとゴリラのイメージは力が強く凶暴なイメージから力持ちで優しいイメージにもなっているよいです。