薩摩切子で映すは水の表情

薩摩切子作家の中根櫻龜氏の個展が、この夏、東京の日本橋三越本店 美術特選画廊で

開かれます。日本橋三越本店での展示会は3年ぶり2回目。中根櫻龜氏がMBCを訪れ、

思いを語ってくださいました。

今回のテーマは ―水の記―

 

“一度は水の世界を、薩摩切子で表現したい”

そう思い描いていた中根櫻龜氏が、大好きな渓流をイメージに

水のもたらす精神性までも作品に投影したいと望み挑んだテーマです。

 

降り注いだ雨は、やがて岩清水となり、川となり、さまざまな生命を育む海へー

展覧会では、そんな水の流れを中根氏の作風である“曲線”を生かしながら

薩摩切子で表現しています。

 

作品「山水清韻」では、

美しい渓流の風景を瑠璃色と緑色の二色被せで表現。

 

作品「彩葉」では、透明ガラスの隙間から緑色の切子の模様が見える巧みな技で

「透明ならではの世界観」を表現しています。まさに水面に浮かぶ葉を眺めているようです。

“水の記憶”を薩摩切子にこめた中根櫻龜氏

その原点は、中学生の頃の記憶にありました。

 

関西で生まれ育った中根氏は、中学生の頃、熊本に移り住みます。

そのときに見た、青い空とまばゆいくらいの木々の緑、そして美しい渓流が

今もなお忘れずに心にやきついているのだそうです。

 

中根櫻龜氏は今回の展覧会で

「山間の渓流に佇んでいるような、そんな空気感を感じていただければ」

「作品に思わず心がひきこまれて穏やかな気持ちになるような、

そんな水の精神性までも表現できれば」とお話されていました。

 

 

そして、この展覧会の もうひとつのテーマが「明治維新150年」

 

激動の時代を 薩摩切子の強烈な色彩、

赤と黒で表現した作品も登場します。

“赤”は武士の血潮を表し、

“黒”は武士の魂を表現しています。

 

中根櫻龜氏の世界を どうぞご覧ください。

 

☆展示会名 薩摩切子作家 中根櫻龜展 -水の記-

☆会  期 2018年7月18日(水)~23日(月) 10:00~19:00 最終日は午後5時終了

作家によるギャラリートークの開催 7月21日(土) 午後3時~(約40分)

☆会  場 日本橋三越本店 本館6階 美術特選画廊