開幕戦白星ならず ユナイテッドFC

試合終了間際、スタジアムは悲鳴にも聞こえる、大きなため息に包まれました。
3月14日に開幕した2021年のサッカーJ3リーグ。初タイトルとJ2再昇格を狙う、去年4位の鹿児島ユナイテッドFCは、去年5位のガイナーレ鳥取とホームで対戦しました。

「初陣」となるパパス新監督は、新加入の衛藤幹弥とウェズレイをディフェンスに起用。去年とは異なるシステム・新しい布陣で開幕戦に挑みます。

スタンドに4850人が駆け付けるなか、試合はいきなり動きます。
前半2分に新加入で初スタメンのウェズレイが縦パスで起点となり、右サイドの野嶽惇也が受けて五領につなぎ、最後はクロスボールに薗田卓馬が合わせて今シーズンチーム初ゴール。ユナイテッドFCが幸先よく先制します。

この後、チームが目指す「ハードワーク」・走り切る力で守備から流れを作ったユナイテッドFC。

後半4分にはコーナーキックから中原が冷静に押し込み、2対0とリードを広げます。
このまま、2年ぶりの開幕戦白星かと思われましたが…。後半20分にはコーナーキックから、さらに後半29分にも得点を許し、同点に追いつかれます。

試合前「開幕戦が大事だ」と話していたパパス新監督は、交代カードを切って流れを変えようとしますが、試合終了間際の後半アディショナルタイム、鳥取にコーナーキックから3点目を奪われ悪夢の逆転。先制しながらも2対3で敗れ、ホームでのシーズン開幕戦を白星で飾ることはできませんでした。

試合後の会見でアーサー・パパス新監督は「60分は本当に素晴らしいサッカーが出来ていて、残りの30分でそれが維持できなかった。ただ全体的に言えば、パフォーマンスの部分では、自分たちのやりたいサッカーというのが体現できたシーンがたくさんあったのが良かった。」と一定の手応えを口にしました。

また砂森和也新キャプテンは「サポーター前で勝点を届けられなかったのは残念に思う。つねに相手に脅威を与えながらプレーするのが自分たちのサッカーだと思うので、チーム全体でこの試合を振り返って、次戦に向けてやっていきたいと思います。」と力強く話しました。

ユナイテッドFCの次の試合は3月20日(土)。アウェーでロアッソ熊本との九州ダービーです。

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