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「ヒーローファイル」第8回 カヌー 尾上楓選手 (12月30日放送)

【地元インターハイと国体で優勝狙う カヌー尾上楓選手】

曽於市末吉町の大淀川で、カヌーを漕ぐ曽於高校1年生の尾上楓選手。1年生ながら、福井国体カヌー二種目で準優勝を達成。鹿児島だけでなく日本のカヌー界で注目を集めている選手です。

取り組む種目はスプリント。波のない水上で1人乗りの艇にのり、一定の距離と水路で複数の艇が一斉にスタートし、着順を競う競技です。2本のパドルでこぐことによって推進力を生み出します。

(尾上選手)『カヌーでは、いかにうまく水をキャッチできるかで進みが変わってきます。そういうところが自分はできているのかなっていうのはあります。』

 

高校1年生にして、福井国体少年女子の部で2つの準優勝。しかし本人にとっては悔しい試合として忘れられない記憶になったそうです。

(尾上選手)『1位の選手とはコンマ秒差で、本当に悔しいの一言です。どちらが勝ったのか分からないって親にもコーチにも言われていたので・・・。ただゴールしたとき「負けた」っていうのは感じていたので、その瞬間から涙が止まらなかったです。』

福井国体のレースでは、序盤リードを許す展開でしたが後ろから猛追。1艇身半あった差を縮め、ゴールでは0.2秒差にまで迫りました。しかし尾上選手は、この試合に自分の長所と短所の両方が表れていると話します。

『最後まで諦めないっていうのは、自分の強みだと思います。でもやっぱり、その分一番前で戦えないというのがあります。誰かが前にいれば諦めないで頑張ろうって思えるんですけど、先頭に立っていると、「あ、いけるんじゃないかな」っていう気の緩みが出てきてしまうんです。先頭で漕いでいても最後まで気を緩めない強さが自分にはもっと必要なのかなと思います。』

そんな尾上選手を指導する安藤正勝コーチは、『この間の福井国体もコンマ2秒で負けているんですよね。そこでは(尾上選手が)負けず嫌いなものだからなんとかして追いつこうとしていたんですけど、頑張ろうとすると漕ぎがおかしくなるんです。それでも、なんとかコンマ2秒差にまで追いついたわけですよね。』

 

尾上選手の技術はすでに高いレベルにあるといわれます。安藤コーチは、あとは筋力を鍛えればさらなるタイムの向上が見込めると話します。

(安藤コーチ)『腕とか見てもらうとすごく細いんですよ。(1年生で好成績を収めているのは)テクニックの部分が大きいので、ちょっと漕ぎの形が狂うと大きく狂ってしまう。これからはもう少しパワーをつけて、もっと漕ぎが安定するようにしないといけない。日本のカヌー連盟のトップからも、「あとは筋力つけるだけですね!」とはよく言われるんです。』

この冬の課題は筋力アップ。カヌーを降りた後には、器具を使って大きな音をたてながら身体を鍛えぬきます。しかし。

(尾上選手)『(筋力トレーニングは)大っ嫌いです。やっぱりカヌーに乗っていたほうがまだ全然いいです。トレーニングは本当に嫌いです!でも必要なトレーニングでもあるとは感じています。』

6月にはオリンピック強化指定選手にも選ばれた尾上選手。次の目標は―

『インターハイと、地元である鹿児島国体で優勝することが今の一番の目標です。』

リラックスした様子でトレーニング機材を整理する尾上選手を見ながら、安藤コーチは『なんでもゆっくりなんですよ』と話します。マイペースながらも、秘めたる負けん気は人一倍。冬を越えた尾上選手の成長が楽しみです。

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