ヒーローファイル 第11回 バドミントン 草ノ瀬悠生選手 (3月17日放送)
【バドミントン大好き少年 草ノ瀬悠生選手】
世界的なヒーローへの成長が期待される若きバドミントン選手がいます。鹿児島市の桜丘東小学校5年生の草ノ瀬悠生選手。草ノ瀬選手は今年、2年連続でバドミントンのU13日本代表に選出されました。草ノ瀬選手は、年代別の全国大会で毎回のように上位に名を連ね、準優勝した経験もあります。その原動力は、バドミントンが好きだという強い想いです。
『レシーブして、相手の返球がロブで上に上がったものをスマッシュで打つという、自分の得意なプレーで決めたときが楽しい』
バドミントンが好きでたまらないという草ノ瀬選手。大会に行くと自分の試合がない間は、休む間も惜しんで社会人選手の試合を見続けます。
『試合を見るのが楽しいし、社会人選手は自分より強い人たちなので、強い人たちの真似をして自分も強くなりたいと思って研究しています』
研究熱心な草ノ瀬選手の両親は、ともにバドミントンの日本リーグでプレーしていたほどの実力者で、バドミントン一家に育ちました。母親の郁美さんは、草ノ瀬選手のバドミントンに取り組む姿勢について―
(郁美さん)『小さな頃からゲームなどよりもバドミントンをすることが日常の遊びみたいなところもありました。今こういう形で結果が出るようになって、出来過ぎかなと思いますけど、近くで見ていてとても嬉しく思います』
家にいるときなど普段の姿は―
(郁美さん)『もう全然言うこと聞かないですよ(笑)。ただ本人の中にスイッチがあって、こちらから言わなくとも学校の宿題なんかも1~2時間くらいすごく集中してやるので、集中する時間はすごく短いんですけど、集中力の精度は高いように感じます』
草ノ瀬選手は身長134センチと、小学5年生とはいえ小柄な選手です。体格で劣る相手にどのようにして勝つのか、父親であり指導者でもある公一郎さんは―
(公一郎さん)『ちっちゃいながらレシーブをしてつないでいって、またそこから攻撃につなげていくというようなところが悠生の特徴です。』
現在草ノ瀬選手は、グッドウェーブというバドミントンチームでプレーしています。実はこのチーム、父の公一郎さんが立ち上げたチームです。
(公一郎さん)『都会では練習場所も多かったり、あとジュニアチームなら全国どこでもあったりするんですけど、社会人になると田舎のほうではなかなか一生懸命にプレーできる場所がないんです。モチベーションを保ってプレーする場所がないから社会人選手にとっては難しい状況だったので、私の経験で出来る範囲のことをしたいと思って、そういった選手たちがプレーする環境を作るためにまず社会人のチームをつくりました。』
チーム創設当時は社会人のためのチームだったこともあり、まさか自分の息子がチームでプレーをするとは思っていなかった公一郎さん。今のチームでは小中学生も指導しており、その中に草ノ瀬選手もいます。自分のチームで息子が成長する姿を間近で見て―
(公一郎さん)『元々バドミントンを絶対させようとかそういうのは全然なかったんですが、小さい頃から練習についてきて、勝手にラケットを振っていたような状況でした。悠生がこんなふうになるとは思ってなかったんですけど、(チームがあったことが)いい影響を与えたのかなって、その部分は良かったのかなと思っています』
両親の思いを受けて、のびのびとバドミントンを楽しみながらプレーする草ノ瀬選手。すでに国内だけでなく中国やタイ・マレーシアなど、海外にも遠征して経験を積んでいます。
将来の夢は「世界一になる」こと。草ノ瀬悠生選手は経験ある両親のもとで、大好きなバドミントンを楽しみながら世界で戦う力をつけていきます。