【#36-2】中島タタミ店 中島拓也さん(後編)

 

今週もお聞き頂き、ありがとうございました。

「日本を元気に!あなたの街のささえびと」レポーターの鶴園直子です!

このコーナーは、「私たちの日常を支える人」すなわち“ささえびと”。

地元や地域、街を盛り上げ、元気にしようと頑張っている“ささえびと”をご紹介します。

今回は、

先週お話を伺いました、屋久島町宮之浦地区で50年続く畳店、

中島タタミ店の2代目中島拓也さんの後編をお送りしました!

畳の魅力を屋久島から、島内外に発信し続けている「畳文化を支える人」ご紹介します。

 

前回のお話を少し振り返りますと・・・。

今タタミ業界は非常に厳しい状況に置かれている。

生活スタイルの変化により、畳のあるお家は減る一方・・・。

さらに畳の表面生地の素材である、イグサの生産者も高齢化が進むと同時に、

ここ30年程でいぐさ農家が激減したというお話でした。

そんな畳業界を支えようと、「TATAMI-TO」というチームを、全国12の畳店で立ち上げて、

今いぐさ農家を支える、様々な取り組みをしていらっしゃいます。

 

🏠そんな中島さんが、今力を入れていること。

実は私は、1歳と9歳、2人の息子の子育ての真っ最中です。👦👶

さらに長年保育士をしている妻に影響を受けて、私も子育てについていろいろ学ぶうちに、

畳は子育てをするのに最適なものだということに気づいたんです!

 

🏠畳のどんなところが子育てに適しているの?

大きく2つあります。1つは畳の【適度な固さと肌触り】です。

赤ちゃんがハイハイをする床材についての、九州大学の実験で明らかになったのですが、

フローリングとマットと畳の上では、畳の上が1番赤ちゃんがハイハイをする結果が出ています。

固すぎず、柔らかすぎず、適度な摩擦があるので、安心してしっかりと手のひらや足の指を使って地面をつかむんです。

それにより、手足の器用さや体幹の発達が促進されるといわれていて、

うつぶせの練習とか、ハイハイトレーニングにぴったりなんですね!

 

🏠あと1つは。

あと1つは畳の【香り】です。

畳にはバニラエッセンスの香りと同じ成分が含まれていて、

リラックス効果と同時に、集中力を発揮させる効果があるといわれています。

こういった点に注目して、子育ての家庭や、畳を使っていない世代の方にも気軽に使ってもらえるような

「置き畳」を作りました!

 

🏠「置き畳」とは?

ティークオ―タ―という名前の通常の畳の4分の1のサイズで、

軽々と持ち運ぶことができ、使わない時は壁にかけられように、ひもがついています。

例えば赤ちゃんのおむつ替えのスペースとして1枚置くなど、フローリングに置いて使う畳です。

また屋久島の地杉で染めた縁取りを施して、収納したときに裏地も美しく見えるようにこだわっています。

 

🏠農家さんを助けることにもつながっています。

また一方で、

置き畳はサイズが小さいので、

これまで規格外となって処分されるだけだった短いいぐさを使って作ることができます。☝✨

こういう商品が普及すると、将来的に農家さんの利益につながり、助けることにもなると思います。

 

🏠これからどのように畳文化を支えていかれたいですか?

私は、畳がなくなると床に座る文化がなくなり、日本文化がなくなると感じています。

国際化の時代だからこそ、日本の文化を体感して、知っていることが大事だと思っているんですね・・・。

そこで、2018年より「教育現場への畳寄贈プロジェクト」というのを始めて、

地元の中学校に畳を30枚寄贈させて頂きました。

この畳のスペースで今、音楽の時間に琴の演奏をしたり、雨の日の全校集会に使われているそうです。

今後も、子供たちが畳という日本文化に触れられる機会を、積極的に提案し続けていきたいです!

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